浦和スコルジャ監督、攻撃の最終局面に見る“改善点” 夏の補強にも言及「新たな血を注入するのも必要」

浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

攻撃面での不足点や、夏の補強についても言及

 J1浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、6月22日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。約1か月後にオープンする夏の登録ウインドーについて、「浦和レッズのような野心的なビッグクラブは、6か月ごとに新たな血を注入するのも必要かと思う」と話した。

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 浦和はここまでにリーグ戦を16試合終えているが、大半のチームより1試合少ないなかでも4位につけている。12失点はリーグ最少だが、20得点も8位までで最少。スコルジャ監督は「重要なのはいい連係からファイナルサードに入ること。今日の練習でも最終ラインの前、ライン間のスペースを狙って背後に抜けるプレーもやったが、いいプレーもあったので改善されていると思う。ただ、練習と公式戦は別物なので、実際に公式戦でそのような場面が見られるか」と、改善に取り組んでいることを明かした。

 一方で、現状については後方からのビルドアップの過程で、前線の選手が要求するパスのタイミングと噛み合わない面もある。スコルジャ監督は「後ろの選手と前線のタイミングが合わない状況は私も見て取っている。ただ、ビルドアップからファイナルサードに入るところで非常にシンプルなミスも目立っている。ファイナルサードに入った時に個のスキルが足りないとは思わないが、焦れずにプレーするのは改善点だろう。ビルドアップから前線までいい形で届けているのに、ラストパスが弱いようなこともあり、最後のところで足りないものはある。今日の練習でも行ったが、それは大きな改善点だろう」と話した。

 現在、浦和の前線ではFW興梠慎三、FWホセ・カンテ、FWブライアン・リンセンが主に1トップを務めるが、公式戦のゴール数は興梠が4点で、カンテとリンセンは2点ずつ。また、2列目では途中出場の多いMF安居海渡が2得点しているが、他ではMF大久保智明が1点を取っているのみ。MFダヴィド・モーベルグとMFアレックス・シャルクは出場機会も少なく、ボランチから最終ラインの選手たちが攻撃参加して決めているゴール数が半数ほどなのが現状だ。

「浦和はビッグクラブ。フロントからもサポーターからも大きな期待が寄せられる」

 攻撃陣の状況から、トレーニングによる個人の改善と、選手の入れ替えによる解決策をどのように考えるかを問われたスコルジャ監督は「とても、とても、とても難しい質問です」と苦笑いした。

「浦和レッズというのはビッグクラブ。フロントからもサポーターからも大きな期待が寄せられる。ですので、我々は毎日クラブハウスに来ているが、そのプレッシャーは感じる。だが、このようなビッグクラブではそれが普通だ。このプレッシャーは全員に良い効果を生むわけではない。練習で非常に好調なのに、公式戦で良いパフォーマンスを発揮できない、その影響をマネジメントできない選手もいる。浦和レッズのような野心的なビッグクラブは、6カ月ごとに新たな血を注入するのも必要かと思う。そのような意味での、クラブの良い動きにも期待したい」

 さらにスコルジャ監督は「私が来てから、攻撃で重要な選手が出て行った」として、プレシーズンのキャンプがスタートしてからベルギー移籍したMF松尾佑介らの存在を指摘。そして「チームとして、攻撃の新たな顔を必要としていた。そのなかで慎三やカンテの仕事は良かった。だけど、チーム全体を見れば攻撃のところでまだ満足をしていない。先ほどタイミングやディフェンスと攻撃の連係の話をしたが、この6か月で最も悪いところはどこかと聞かれれば、攻撃の時のチームとしての連係だろう。先ほどフレッシュな血を注入する話があったが、今チームでどこにそれを必要としているかと言えば前線だろう」と、補強ポイントにも言及した。

 浦和は夏のウインドーが開く前にリーグ戦で5試合、天皇杯の1試合を戦う。まずは24日に川崎フロンターレとリーグ戦で対戦するが、この間に改善に取り組みつつもいくつかのことを見極めていくことにもなりそうだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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