ソシエダに“最高の人材”が集まる理由 弁護士資格に幼児教育も…主力も受講する教育プログラムとは?
今季はチームとしても来季もCL出場権獲得という目標を達成した
スペイン1部レアル・ソシエダは10シーズンぶりとなる来季のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を獲得した。日本代表MF久保建英も充実したシーズンを送っているなか、米の経済誌「Forbes」は「サッカー場と教室で成果を上げる」として、ソシエダの優秀な教育プログラムを特集している。
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5月28日に行われたラ・リーガ第37節でアトレティコ・マドリード戦(1-2)では、4位に付けるソシエダが来季CL出場権獲得に向けて敵地でアトレティコと対戦。序盤からペースを握られ、前半37分にFWアントワーヌ・グリーズマンに先制点を許すと後半にも失点し、1-2で敗れた。それでも5位ビジャレアルが敗れたため、4位フィニッシュが決定。10シーズンぶりとなる来季CL出場権を獲得した。
SNSなどからでもチームの雰囲気の良さ、イマノル・アルグアシル監督や選手1人1人の人柄の良さが伝わってくる。そんなソシエダだが、力を入れているのが教育プログラムのようだ。「Forbes」によると、これまで57人の選手が登録されたこのプログラムでは練習場から徒歩5分のところにスクールがあるという。練習着を着たまま、ユースやトップチームの若手が入っていく。現在は43人の生徒が高校のクラスに登録。ソシエダのトップチームに進むのか、別のキャリアを選択するのかにかかわらず、必要なスキルや資格を得るためにプログラムを受講できる。
キャプテンの33歳MFアシエル・イジャラメンディは現在幼児教育の学位取得に向けて勉強中。主将は21歳のFWアンデル・バレネチェアにも同じ道に進むようアドバイスしている。FWミケル・オヤルサバルは膝の負傷で長期離脱を強いられた時に、経営学の学位を取得したようだ。
DFアイヘン・ムニョスは身体活動と健康科学の学位を取得。MFマルティン・スビメンディが同じ分野で学位取得に向けて取り組んでいる最中だという。MFアンデル・ゲバラは弁護士資格を取得。これはクラブ全体に浸透している哲学であり、すべてのサッカー選手が選手としての時間を超えて、ピッチ外ではキャリアの必要な資格を得るために勉学に励むことを推奨している。
充実した教育プログラムから最高の人材を引き寄せることで、ソシエダはクラブとして、チームとしても成果を上げている。聡明な選手が多く、ピッチ外でも勤勉な姿は互いに刺激を与えているのだろう。久保にとってもソシエダの環境は素晴らしいものに違いない。