鹿島は「簡単に勝てる相手ではない」 浦和36歳FW興梠慎三、“古巣対決”の次戦へ闘志

浦和の興梠慎三【写真:徳原隆元】
浦和の興梠慎三【写真:徳原隆元】

広島戦は後半途中からピッチへ

 浦和レッズは5月31日に行われたJ1リーグ第11節延期分のサンフレッチェ広島戦に2-1で逆転勝ちし、1試合消化試合数が少ないながらも4位に浮上した。この試合に1点ビハインドの後半22分から途中出場したFW興梠慎三は、次節で対戦する古巣・鹿島アントラーズ戦に向けて闘志を燃やした。

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 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝を戦った影響で、5月20日のアビスパ福岡戦(0-0)から週末と水曜日に試合を行う7連戦という過酷なスケジュールとなっている浦和。その中心選手である興梠だが、36歳という年齢もあり、なかなか全試合先発起用というのは難しい。

 この広島戦、「相手はとても強いチームで、ゴール期待値もJリーグで最も高いチームだ。前半は美しくなかったが、ゲームをコントロールしていた。狙いは後半により攻撃的に点を取りに行くことだった」と語ったマチェイ・スコルジャ監督は、勝負どころで興梠らを投入し、試合の流れを自分たちの手にした。相手のライン間でボールを受け続けた興梠は、攻撃の基準点を作り続け、ボールを前進させ、攻勢の流れを確固たるものとしていた。

 強豪相手に逆転勝利したことについて、興梠は「連戦で何人か選手が変わったなかで、難しい試合にはなると思っていました。でも、みんなの勝ちたい思いを感じたので。どんな形であれ、勝てて良かったです」と、勝ち点3獲得を噛み締めた。

 途中出場となった興梠だが、6月4日にホームで行われる鹿島戦では先発復帰もあり得るだろう。鹿島は一時リーグ戦5連敗を喫していたが、今はしっかり勝ち点を拾っている。

「簡単に勝てる相手ではない。向こうも今、勢いがあるし。でも、内容はあまりそんなに良くないかもしれないけれど、勝負強さを鹿島は持っている。勝てるように頑張りたい」

 そして、鹿島を率いているのが、かつてのチームメイトでもある岩政大樹監督であることについて問われると、興梠は「仲間として一緒に戦って、選手としても対戦しました。次は監督と選手という立場ですけど」と言い、「岩政さんが喜んでいる姿は見たくないです」とニヤリ。さらにゴールが決まった時や勝った時、岩政監督が派手に喜ぶ姿については「選手時代からそうだったので、あれを埼スタでやられないように頑張りたい」と、古巣との一戦へ意気込んだ。

 ホームでの2連戦とはいえ、中3日の厳しい状況。それだけに百戦錬磨のベテランには、チームを引っ張っていく活躍が期待される。

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