鹿島MFカイキ、相手選手と接触もノーファウル判定に識者の見解は二分 「PKだと思う」「一昔前のシミュレーションが入っている」

鹿島のアルトゥール・カイキ【写真:徳原隆元】
鹿島のアルトゥール・カイキ【写真:徳原隆元】

「Jリーグジャッジリプレイ」で安田氏、ハーフナー・マイク氏、家本氏が議論

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、5月27日に行われたJ1リーグ第15節、サガン鳥栖と鹿島アントラーズの試合が取り上げられた。この試合からはペナルティーエリア内の接触がファウルか否かが議論された。

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 後半26分、鹿島はMFアルトゥール・カイキがペナルティーエリア内に切り込むと、鳥栖DF山﨑浩介との接触で転倒。山﨑の左足がカイキの右足に接触していたが、山本雄大主審はノーファウルのジャッジだった。吉田哲朗VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によるPK確認中の表示もあったが、オンフィールドレビューなど判定変更へは進まなかった。

 ゲスト出演した元日本代表DF安田理大氏は、「僕はPKだと思う」として「強度はあまり関係ない。走っている足に強く当たっても、弱く当たっても、(足が)ストップしたらコケてしまうしかない。(主審が)ちょっとうしろから見ていて、足の角度がボールに当たっているのかは見えづらいと思う。でも、VARから見て当たっていないなら、ファウルだと思う」と話した。

 一方で、同じくゲスト出演した元日本代表FWハーフナー・マイク氏は、「カイキ選手にはちょっと申し訳ないけど、一昔前のシミュレーションが入っている。たしかに右足はかかっているけど、このあとの左足は普通なら前に踏み込むけど、ぴーんとうしろに。倒れに行っているな、もらいに行っているなと感じる。左足が前に踏み込めて倒れていたらファウルでもおかしくない」と話し、ノーファウルの判定に納得感を示した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は、「興味深いシーンで、簡単なシーンではない」としたうえで、「(山﨑の)足の出すタイミングとかが不用意、カイキ選手のコンタクトのあとの足の残し方や運び方と両方あると思う。山本さんはそれを総合的に考えて、コンタクトはフットボールコンタクトの許容範囲、足を残してファウルをもらいに行った、シミュレーションというよりダイブの部類で反則としないとしたのだと思います。十分に受け入れられる判断かなと思う」とコメントした。

 一方で、自身の見解としては「足が横ではなく前後関係になっていて、コンタクトというよりトリップ(つまづかせる)に近い。どちらかというと、反則と判断される方向の事象かなという印象を持っている」と、PK判定寄りの考えを示した。また、「レフェリーは右側から見ているので、カイキ選手のダイブに感じると思う。左側から見ると、足にフォーカスするので解釈が反則に触れる。どこから主審が見るかによって受け取り方が変わる」と指摘していた。

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