「危険だと思った」 鹿島FW鈴木優磨が主審を睨みつけ…ブラジル人MFの咄嗟のファインプレー

鹿島のディエゴ・ピトゥカ(左)と鈴木優磨【写真:徳原隆元】
鹿島のディエゴ・ピトゥカ(左)と鈴木優磨【写真:徳原隆元】

ブラジル人MFピトゥカ、鈴木を引き離した行動の真相語る

 FW鈴木優磨は、やはり怒っていた。5月14日に行われたJ1第13節の鹿島アントラーズと名古屋グランパスの一戦。前半12分、鈴木は右コーナーキック(CK)からヘディングでゴールネットを揺らしたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)レビューが入り、ゴールは取り消しとなった。

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 そこから17分後だった。再びCKを得た鹿島は鈴木がヘディングでゴールを決めた。周囲には誰もいないフリーの状況で、誰もが文句なしとゴールを認める一撃だった。この得点が決まると、鈴木はセレブレーションをするよりも先に、近くにいた木村博之主審を睨みつけた。試合後のミックスゾーンで「腹が立っていたんで」と、鈴木はこの時の心境を明かした。

 ここでファインプレーを見せたのが、チームのバランスをとるブラジル人MFディエゴ・ピトゥカだった。鈴木というキャプテンについて「ものすごく良い選手ですし、キャプテンとしてみんなをリスペクトしてくれています。チームが助け合うなかで、とても重要な存在」と語るピトゥカは、鈴木の怒りを感じ取っていた。

 近くにいたピトゥカは、マズイと察するとゴールを喜ぶように鈴木に近づいていき、喜びながらも主審から鈴木を引き離していった。

「1点目がどうして無効になったのかは、僕たちには分かりませんでした。でも、そのことはここで話すことでもないと思っています。審判のことは、審判のところで解決してもらえたらと思います。

主審を睨みつけていたので、カードをもらって自分たちが不利な状況に陥ることは危険だと思った。ただ、本人は我を忘れていたわけではないし、コントロールはできている選手だと思うのですが、とにかくカードを貰わないために引き剥がしに行きました」

 歓喜の輪が解けたあとは、視線を主審に送ることのなかったキャプテン。ブラジル人選手の機転を利かせた動きが、チームの重要な選手へのカード提示を1枚、減らしたかもしれない。

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