警告のG大阪MFは「4回FKに値することをやられている」 流されたファウルに元Jリーガーも「ちょっとかわいそう」

G大阪のファン・アラーノ【写真:徳原隆元】
G大阪のファン・アラーノ【写真:徳原隆元】

ファン・アラーノと名古屋の複数選手の接触について議論

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「ジャッジリプレイ」で、5月6日のJ1リーグ第12節、名古屋グランパスとガンバ大阪(1-0)の試合が取り上げられた。G大阪のMFファン・アラーノが最終的にイエローカードを提示された一連のプレーが検証された。

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 前半39分にアラーノが中盤でカットすると、スタート時点で反則に見えるプレーを受けるも続行してそのまま前方へ。さらにMF内田宅哉からの接触によるファウルの可能性があるプレーを経て、ルーズボールに反応した際にMF森下龍矢から2回の接触を受け、振り払おうとした手が森下の顔に接触。山本雄大レフェリーは最終的にアラーノへのイエローカードを提示していた。木村博之VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)は介入しなかった。

 ゲスト出演したヴィッセル神戸などでのプレー経験を持つ近藤岳登氏は「最初に確実にファウルを受けて怒ったけど、プレーを続けた。その後にまた(接触が)あって、どーん、どーんと森下選手が当たらなくてもいいのに当たりに行っている。ここもファウル。怒りますけど、ただ、あの(アラーノの)手の出し方は普通サッカーの試合中にしないので、これがどうかと言われればイエローカードだと思うけど、どこでファウルを取って審判が止めるべきだったのかというところで、あのイエローはなかったと思う」と話した。

 同じくゲスト出演した柏レイソルなどでプレーした北嶋秀朗氏も「心理的なことを考えても、ちょっとかわいそうな感じがする」と話し、現役時代に「昔よくレアンドロ・ドミンゲスという選手に。すぐやっちゃうんで落ち着けと言い続けるんですけど、ふざけるな、落ち着いてサッカーなんてできねえって言われる」とコミカルなエピソードを披露。ただ、このプレーについては「いつプレーを止めていれば問題にならなかったのか。そちらの方が難しい」と話した。

元国際審判員の家本氏「最初のプレーがフリーキックに値する」

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「最初のプレーがフリーキック(FK)に値する。レフェリーは様子を見て攻撃のチャンスでもあるので流した。そこはいいと思う。その後に(内田が)ボールにチャレンジしたがそのまま(足を)振り切っているのでファウルだと思う。それでも自制心を持ってチャンスだといこうとしたところ、森下選手が意図的に体を当てにいって止めて、まだいけるチャンスがあったのでもう1回当たりにいく。手のことがある前に、4回FKに値することをやられている。それは怒る」と、山本レフェリーがアドバンテージの採用もあるものの、結果的にG大阪にFKを与えなかったプレーが4回連続したことを指摘した。

 また、森下の行為も「イエローカードの匂いがするプレー」と、2回にわたって意図的な接触を行ったことと、SPA(大きなチャンスをファウルで止めるプレー)に該当する可能性もあると指摘した。

 ただし、アラーノの行為について家本氏は「乱暴な行為」としてレッドカードに該当するのではないかと指摘。「意図を持って振っている」とし、木村VARも介入すべきだったとした。一方で、進行役の桑原学アナウンサーは振り払おうとした腕が森下によって持ち上げられて顔に当たってのではないかと指摘。ゲスト出演した元選手の2名が状況を再現すると、家本氏は「僕が興奮してしまったが、今のを見てそうだなと思ったので発言を撤回します」とコメント。最終的に、VARが介入せずにアラーノへのイエローカードになるとして、VARも映像でそれを確認して判断したことで介入しなかった可能性が十分にあると話した。

 また、一連のプレーの中では内田との接触を「いい角度で見ているので、ボールにいったけどそのまま(足にも)いったよねと判断できれば」と、この時点でのファウルを見極められたかどうかがポイントだったのではないかと家本氏は指摘していた。

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