2戦合計スコア2-6の大差で敗退が決定

　イングランド1部リバプールは、現地時間3月15日にUEFAチャンピオンズリーグ（CL）のラウンド16第2戦でスペイン1部レアル・マドリードに0-1で敗れ、2戦合計スコア2-6の大差で敗退が決定。4冠目前に迫った昨季から一転して苦しむリバプールに対し、現地記者は「どれほど衰退したかを物語っている」と厳しい視線を向けた。

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　昨季決勝の再現となったこのカード。本拠地アンフィールドで2-5と王者に大敗していたリバプールは奇跡の大逆転を目指して敵地サンティアゴ・ベルナベウへと乗り込んだ。しかし、追撃のゴールを奪うことはできず、後半33分には元フランス代表FWカリム・ベンゼマに得点され、第2戦も敗れる結果となった。

　チームを率いるユルゲン・クロップ監督は「正しいチームが勝ち抜けた。それは認めなければならないこと」と力の差があったことを認めている。昨季はCLと国内の3つのコンペティションを合わせた“4冠”に迫るなど圧倒的な強さを誇ったリバプールだが、今季はこれでカップ戦はすべて敗退。マンチェスター・シティとのコミュニティー・シールドは制したが、プレミアリーグでもすでにタイトルは絶望的な状況とこの1年間でチームを取り巻く状況が一変してしまった。

　英紙「デイリー・ミラー」のジョン・クロス記者は英衛星放送「スカイ・スポーツ」の番組に出演し、苦難のリバプールについて厳しいコメントを残している。

「昨シーズン、あるいはその前のシーズンであれば、ユルゲン・クロップ監督の下でリバプールが奇跡を起こすことを期待していたはずだ。だが、今夜はその兆しがなかった。ちょっとしたことで降参してしまったという感覚で、反撃しようというエネルギーやインテンシティーは全く感じられなかった。何度かチャンスはあったが、すべてのプレーとポゼッションの主導権はマドリードが握っていた」

　クロス氏はリバプールと王者レアルとの間に明らかな差が生まれていると感じていたようだ。「正直、期待外れだった。昨季はヨーロッパで最も優れた2クラブであったことを考えると、彼らがどれほど衰退したかを物語っていた」とリバプールの凋落を指摘していた。

　セネガル代表FWサディオ・マネ（バイエルン・ミュンヘン）が昨季限りで退団。さらにブラジル代表FWロベルト・フィルミーノも今季を最後にチームから離れることが決まった。近年の躍進を支えた主力選手が次々に去っていく様子から、サイクルの終わりとも囁かれるようになっているリバプール。クロップ監督はチームを立て直すことはできるのだろうか。