「狂気の沙汰だ!」 ドルトムントCEOが“CL決勝ニューヨーク開催案”を一刀両断

UEFA新会長が欧州CL決勝の開催地で入札制の意向を明らかにするも…

 ドルトムントのハンス・ヨアヒム・ヴァッケCEOは、UEFA(欧州サッカー連盟)のアレクサンデル・セフェリン新会長がぶち上げたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝のニューヨーク開催案を「狂気の沙汰だ!」と一刀両断している。ドイツ地元テレビ局ZDFで語った。

 UEFA新会長は20日に欧州CL決勝の開催地を入札制にし、ニューヨークなどで開催する意向を明らかにした。「ポルトガルとアゼルバイジャンへの移動はニューヨークへの距離と同じなので、検討したい」と語っていた。

 だが、ドイツ屈指の名門を束ねるヴァッケCEOには世迷言にしか響かなかったようだ。「アメリカやアジアに親善試合で行くことは問題ない。だが、アメリカ人にフランクフルトでスーパーボウルをやるように提案しているようなものだ」とセフェリン氏の提案をバッサリ。アメリカの国技とも呼べるNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)アメリカンフットボールで最も広告価値の高いと呼ばれる頂上決戦を、ドイツ開催することに等しい愚行だと切り捨てている。

 「彼はUEFAの仕事のスピード感を上げるべきだ。就任数週間後にこんな提案をしてくるなんて、狂気の沙汰だ!」とヴァッケは怒りを隠そうとしない。FIFA(国際サッカー連盟)はワールドカップ招致に伴う収賄事件など様々なスキャンダルが発覚しているが、UEFAの拝金ぶりに嫌気のさした欧州各リーグのメガクラブはビッグクラブを集めたリーグ構想を進めるなど、UEFAの求心力は低下している。

 今回のCL決勝戦のニューヨーク開催提案に、憤慨している欧州のクラブは少なくなさそうだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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