「楽しいサッカーは見せられたが…」 “育成”に徹した指揮官がU-17W杯準Vのリトルなでしこを労う

登録全選手を起用した楠瀬監督 PK戦で世界一を逃し「次に取っておけということ」

 激闘の末に惜しくも世界一を逃したリトルなでしこの楠瀬直木監督は、「こういう時もあるので、次に取っておけということじゃないでしょうか」と、ギリギリの戦いを終えた選手たちを気遣った。現地時間21日にヨルダンで開催されたU-17女子ワールドカップの決勝で、日本は0-0で90分間を終えた末のPK戦で北朝鮮に4-5で敗れ準優勝となった。

 特に前半は日本の良さが出たゲームだった。一進一退の立ち上がりからペースをつかむと、FW高橋はな(浦和)や、MF宮澤ひなた(星槎国際高湘南)に決定的な場面が訪れた。北朝鮮に対しシュート数14対2と圧倒しながら、最後のところでゴールが奪えなかった。後半は守勢に回る時間も長かったが、最終ラインが耐えて無失点。しかし、スコアレスでのPK戦で涙をのんだ。

「楽しいサッカーは見せられたと思いますが、最後に仕留められなかったのがちょっとかわいそうだった。ただ、いいサッカーは大会を通してできたと思います。各国から日本のことはよく見てもらえたと思う。なかなか点を取れなくても、ゲームをコントロールできたことは良かった」

 大会期間中に選手たちをローテーション起用し、多くの選手に出場機会を与えてきた楠瀬監督は選手たちを労った。大会2試合目にしてGKを含む登録メンバー全員がピッチに立ち、決勝までの6試合すべてに出場したのはキャプテンのMF長野風花(浦和)のみ。誰が出ても戦えるチームを作り上げてきた。

 

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