横浜FCエース小川航基、A代表入りへ接近? 「日本の1トップを担いたい」と語るストライカーに漂う期待感
湘南戦で2ゴール、森保代表監督の前でアピールに成功
2月24日に行われたJ1リーグ第2節、湘南ベルマーレと横浜FCによる“フライデーナイトマッチ”は2-2のドロー決着となった。湘南はFW町野修斗、横浜FCはFW小川航基という本格派の大型FWを擁しており、日本代表の森保一監督も視察に訪れたことで注目を集めたなか、結果的に町野が1得点、小川が2得点をマークして代表入りをアピールする格好となった。
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森保監督は町野に対する質問が出たなかで「前線で起点になって、個で突破しながらチャンスメイクしたり、逆に自分がフィニッシャーになって、得点も決めました」と言及。するとその後、記者から質問が出るよりも前に、小川の名前を挙げて評価を語った。
「小川航基も東京五輪世代の選手で、今日2得点した。両ストライカーが評価につながる結果を出したという印象を受けています」
小川自身は「FWが得点を取るというところ、結果のところは見てもらえたと思ってます。ただ、得点を取ってるだけで呼ばれるところではないと思っています」と、A代表入りへの見解を語った。
「トータルして良い選手と思ってもらわないと。球際だったり、守備のところもそうだし。森保さんの人柄的にも、FWのそういうところを求めていると思うので。もっともっと、そういうところも追求していかないといけない」
ただ小川の特長は、町野のように幅広く動いたり、サイドに流れてドリブルで仕掛けたりしながら、大事な局面でボックスに入るといったものではない。そのことは本人もしっかりと認識しているようだ。
「そこは結構難しくて。やっぱり自分がやらなきゃいけないことは得点だというのを監督だったり、コーチの存在、環境で忘れてしまいがちなところもある。僕自身、何年か前かはそこを失っていたところもあった」
一昨シーズンに24試合で1得点と悩んだジュビロ磐田から、横浜FCに環境を移した昨シーズンは26得点。まさしくJ1昇格の立役者となった。点を取るだけでは成り立たない現代のFWにおいても、一番大事なところを忘れずに結果を積み上げていけるか。小川は語る。
「日本サッカー界の2列目はいい選手たくさん出るけど、1トップを張れるストライカーはどうだっていうのはずっと言われ続けていることだと思うし、僕はやっぱり担いたい。担うべき存在だと思っている。ただ、そのためには並の努力じゃ辿り着けるところじゃないと思っているので。しっかり努力して、結果を残したい」
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。