【PR】“キング・カズ”から“雑草の星”まで… FIFAクラブワールドカップに挑んだ「海外組」の奮闘記

大怪我や無所属を経てつかんだチャンス

 カズに続いたのが、元日本代表MF岩本輝雄だった。岩本は04年に名古屋グランパスでプレーしていた当時に右足首靭帯断裂という重傷を負い、そのシーズン限りで名古屋を退団。現役復帰を模索してリハビリを続けながら、国内ではタレント活動もスタートさせていたが、大会直前の06年10月にオセアニア代表として出場が決まっていたオークランド・シティーFC(ニュージーランド)と短期契約を結び、海外クラブ所属の日本人選手として2人目の大会出場プレーヤーとなった。岩本は初戦のアル・アハリ戦、5位決定戦の全北現代モータース(韓国)戦でそれぞれ途中出場を果たしたものの、チームは0-2、0-3と連敗した。

 そして、アラブ首長国連邦で開催された09年には、アジア代表の浦項スティーラース(韓国)の一員としてDF岡山一成が出場した。柏レイソルなどで活躍した岡山だが、前年にベガルタ仙台を退団後は浦項に練習生として参加していた。夏の時点で正式加入し、この大舞台へのチャンスを掴んだ。

 初戦の準々決勝マゼンベ(コンゴ)戦では出番が訪れなかったが、準決勝のエストゥディアンテス(アルゼンチン)戦では後半13分から出場。チームに2人の退場者が出る乱戦のなかで奮闘したが、最終的には1-2で敗れた。しかし、続く3位決定戦ではキャプテンマークを巻いてスタメン出場。1-1の同点でPK戦までもつれ込んだ激闘の末に、アトランテ(メキシコ)を下して3位に輝いた。07年の浦和レッズ、08年のガンバ大阪に続く3大会連続となったアジア勢の3位獲得には、苦労の末にチャンスを掴んだ日本人DFの奮闘があった。

 

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