セルティックで輝きを放つ19歳の俊英SB 人生を変えた中村俊輔との運命の出会いとは

中村から手渡されたスパイク

「練習の最後に、彼は自分のスパイクを脱いだんだ。みんな気づいていたね。そして、練習が終わると彼が歩み寄ってくれた。この日のベストプレーヤーは僕だと、通訳を通じて発表してくれたんだ。本当に嬉しかった。自分は11歳かそこらで、彼のプレーを毎週見ていたんだ。彼が僕を良い選手と認めたなんて、輝ける1日だったよ」

 ティアニーはこう語った。地元紙ではかつて、中村からもらったセルティックカラーのグリーンの3本線のスパイクを、自宅2階のガラスケースに宝物として飾っていることが紹介されていた。セルティックをリーグ3連覇、そしてUEFAチャンピオンズリーグ(CL)で2度の決勝トーナメント進出に導き、スコットランドリーグMVPにも輝いた憧れのレフティーとの出会いは、ティアニーの人生を変える1日となった。

「ここまでは夢のような旅なんだ。今までの道程は目標としていたこと。セルティックパークでのチャンピオンズリーグの夜、ビッグマッチでプレーすることは最高なんだ」

 ティアニーは9月29日のCLグループステージ第2節、本拠地でのマンチェスター・シティ戦でキャリア通算50試合目の出場を果たした。プレミア首位の強敵を相手に3-3のドローに持ち込み、勝ち点1を獲得することに貢献したが、それはまさに子どもの頃、中村がマンチェスター・ユナイテッドを相手に伝説のFKを決めた舞台に、自らが立った瞬間だった。

 

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