浦和スコルジャ新監督、開幕戦黒星で“不運”否定「あまりにも違った2つの顔を見せてはいけない」

浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】
浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:徳原隆元】

FC東京に0-2敗戦 「前半は完全でないにしろ私たちのサッカーができた」と評価

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、今季に就任してJリーグでのデビュー戦になった2月18日のJ1リーグ開幕戦でFC東京に0-2と敗戦。試合後の記者会見で「あまりにも違った2つの顔を1つの試合で見せてはいけない」と語った。

 浦和は昨季まで率いたリカルド・ロドリゲス監督が退任し、スコルジャ監督が就任。その就任会見で「ハイプレスを増やしたい」と話し、1月の沖縄県トレーニングキャンプでもそうした要素を強調していた。FC東京戦の前半は、前線が相手を追い込んで苦し紛れのパスを出させ、それを中盤がカットするという狙いどおりの形が見られた。

 指揮官は「前半は完全でないにしろ私たちのサッカーがプレーできた。ハイプレスもかなり上手くいって、相手からボールを奪う場面も多かったが決定機を作るのに苦労した。オフサイドもあったが、少し判断のところで上手くいかない、遅れていた部分があった」と奪取後の課題に触れつつもチームに一定の評価を与えた。

 しかし後半は前半の“飛ばしすぎ”もあり、運動量が減退。FC東京のシステム変更も影響し、「後半は少し受け身になってしまい、プレスの強度を保つことができずに自陣で相手にプレーさせてしまった」と難しい展開となった。その流れで後半21分、FC東京が左サイドを切り崩してゴール前にマイナスのボールを入れると、イレギュラーバウンドもあり戻ってきたMF小泉佳穂に当たったボールがオウンゴールに。後半29分には、FWディエゴ・オリヴェイラのパスに走り込んだ途中出場のFW渡邊凌磨が放ったシュートが決まって0-2となった。

 スコルジャ監督は「オウンゴールは、相手に押し込まれ続けているなかでの失点だったので不運という言葉は使わない。関根貴大や興梠慎三を投入して流れを変えようとしたができなかった。この試合は特に後半を細かく分析したい。あまりにも違った2つの顔を1つの試合で見せてはいけない」と、試合を振り返った。

 ポーランドリーグを4回制し、国内屈指の名将という評判で日本にやってきた指揮官は「私のJリーグデビュー戦で勝ちたかったが、非常に残念で悲しい。しかし実は、過去のチームでも初戦はあまりいい結果を残せなかった」とコメント。Jリーグについては「まずJリーグには多くのテクニカルでスキルのある選手がいる。スキルがありながらも強度の高いハイレベルなものと感じた。しかしそれは本日の発見ではなく、すでに知っていたこと。それをさせないように、相手にスペースを与えないようにした」と話した。

 今月25日のJ1リーグ第2節では、昨季の王者である横浜F・マリノスとのアウェーゲームが待つ。同じハイプレス傾向の戦術という点では一日の長を持つ昨季チャンピオンを相手に、この1週間でどれだけのものを積み上げられるか。その手腕が注目される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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