1年でのJ1復帰へ、J2清水の春季キャンプに密着 「最善で最強で最良のチーム」に向けて準備着々

乾貴士(右)と成岡輝瑠の怪我は気になるところ【写真:下舘浩久】
乾貴士(右)と成岡輝瑠の怪我は気になるところ【写真:下舘浩久】

「新フォーメーション」「ポゼッション」「高い位置からのブレス」に好感触

 磐田のチームとしての仕上がりが遅いこともあり3-1と快勝し、キャンプでの練習試合を連勝で終えた。「新フォーメーション」「ポゼッション」「高い位置からのブレス」という新しい戦術にもチャレンジしてある程度の手応えは掴めたキャンプとなったが、リカルド監督は「良いキャンプになったがこれで満足してはいけない」と気を引き締めていた。この試合で負傷した乾とMF成岡輝瑠の怪我の具合が気になるところだが、始動してから1か月。その完成にはまだまだ時間が必要となりそうだが、清水に戻ってからさらに戦術浸透を図り、開幕前最後の練習試合をこなしていよいよJ2での戦いが始まる。

 ほかのJ2クラブが羨むようなタレントが揃う清水の前評判は高いが、1年でのJ1復帰は必須であり、その先につながる2023シーズンにしなければいけない。もちろん、J2リーグを軽視しているわけではないが、J2に降格してもかなりの強化費を費やし、降格したにも関わらず主要スタッフ、フロント陣を維持したからには、その結果には責任が伴うはずだ。

「結果を出すことが責任の取り方」というのはJ2での結果だけではなく、J1へ復帰し魅力ある愛されるチーム、クラブとなるための抜本的な改革の結果も重要であると思っている。今シーズンは「ただ勝てば良い」ではなく、サポーターもそこにも注目しながら厳しい目でクラブ、チームを後押してほしい。

(Sの極み・下舘浩久 / Hirohisa Shimodate)



下舘浩久

しもだて・ひろひさ/1964年、静岡市(旧清水市)生まれ。地元一般企業に就職、総務人事部門で勤務後、ウエブサイト「Sの極み」(清水エスパルス応援メディア)創設者の大場健司氏の急逝に伴い、2010年にフリーランスに転身。サイトを引き継ぎ、クラブに密着して選手の生の声を届けている。

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