Jリーグ、VARに関する2つの新システム導入を発表 「オフサイドライン3D化」「VARdict」とは?

Jリーグ、VARに関する2つの新システム導入を発表(写真はイメージです)【写真:高橋 学】
Jリーグ、VARに関する2つの新システム導入を発表(写真はイメージです)【写真:高橋 学】

先だって発表された「3Dライン」に加え、観客へ判定映像を届ける「VARdict(バーディクト)」を導入

 Jリーグは2月9日、J1で採用されているビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)に関して「オフサイドラインの3D化」と「VARdict(バーディクト)」の導入を発表した。

 これまでJ1で採用されていた、VARオフサイドの判定基準に使われていた“2Dライン”から、新たに“3Dライン”を採用。欧州主要リーグなどでも活用されている同機能は、立体的にオフサイドを確認する。より正確な判定の実現が行われることとなるようだ。

 また、バーディクトは専用のタブレットを通じて、ビデオマッチオフィシャルがチェックしている事象をスタジアム内の大型映像装置やインターネット中継・TV放送に自動連係できるシステム。J1クラブのすべてのスタジアムで情報を大型映像装置に表示する。

 オフサイドの3D化に関しては、日本サッカー協会(JFA)が行った1月27日の2023年の第1回JFAレフェリーブリーフィングですでに公表されていた。J1全試合と、ルヴァンカップのノックアウトステージなど全320試合でこの「3Dライン」を採用する。

 3Dライン導入後のVAR判定は次の6つの手順を踏むことになり、今までよりも判定までに時間を要する可能性が高いと見られている。

(1)Point of contactの確定
(2)2Dラインで確認
(3)3Dラインへ切り替え
(4)3Dラインを引く(守備側競技者)
(5)3Dラインを引く(攻撃側競技者)
(6)Confirmする(確定)

 なお、この#3Dライン導入にあたって、オフサイドラインを投影できるカメラの数は2台から5台に増加される。

 一方、今回新たに発表されたバーディクトは、スタジアム内や中継で試合を見ている観客にビデオマッチオフィシャルがチェックしている事象を届ける仕組みだ。見ている専用のタブレットと自動連係するためには専用回線が必要となり、2023シーズンは自動連係とアナログ運用の2通りの運用で対応するとしている。

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