名将クロップが“監督人生最高のゴール”に香川の一撃を選出 「計画通りの完璧なイメージだ」

完璧な位置取りで「ゴールの隅にパス」

 高い位置でボールを失った直後に高速プレスをかけて相手から奪い返し、その勢いのままショートカウンターを仕掛ける独自の戦術「ゲーゲンプレス」の使い手であるクロップ監督は、このザンクトパウリ戦の2点目で、フィニッシュの場面でエリア内にいた4選手のポジショニングの素晴らしさを振り返っている。

「ゲッツェはゴールの右でボールを受けた。そして、ゴールラインまで突進し、ペナルティースポットには(ケビン・)グロスクロイツが立っていた。彼はシュートを打つこともできたが、そうしなかった。おとりになったんだ。なぜなら、それが我々のゲームプラン通りだったんだ。ケビンがシンジにシュートを打たせた。ゴールの隅にパスしたんだ」

 香川の兄貴分で、現在シュツットガルトでプレーする元ドイツ代表MFケビン・グロスクロイツが、ゲッツェからのクロスを巧みにスルーした。グロスクロイツはこの試合で先制点を決めており、2点目も狙えるシーンだったが、指揮官の指示通りにあえてスルー。そして才気溢れる当時21歳の香川が、ゴールの隅にパスをするような正確さで決勝弾を決めたという。

「もしも、シュートがポストを叩いていても、ベンダーが押し込めるように待っていた。それも計画通りだ。完璧なイメージだ」と指揮官は、この一連の攻撃シーンを振り返っている。

 


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