清武と入れ替わり二番手降格の香川 「もうちょっと自由に」の“トップ下論”でライバル心剥き出し

6日のイラク戦は出番なし 大一番に向けてトップ下でプレーイメージを膨らませる

 日本代表の背番号「10」は、失われつつある輝きを取り戻すことはできるのだろうか。MF香川真司(ドルトムント)は、6日のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選のイラク戦(2-1)で出場機会が訪れず。1-1のまま時間が過ぎ、勝ち越しゴールが求められる展開でもバヒド・ハリルホジッチ監督から声は掛からず、チームメートが戦う姿をピッチ外から見つめていた。所属するドルトムントでもベンチスタートが続くなか、代表では不動だった定位置・トップ下の座も失いつつある状況だ。

 香川の代わりにトップ下に起用されたのは学年一つ違いのMF清武弘嗣(セビージャ)だった。これまでもレギュラーの香川に清武が挑むという構図でライバル関係を強調されてきたが、今回、初めて2人の立場が入れ替わった。清武はイラク戦でFW原口元気(ヘルタ・ベルリン)の先制点をお膳立てしただけでなく、何度も繊細なボールタッチとゴールに向かう積極的なプレーで存在感を示した。

 代表で二番手降格の厳しい現実を突きつけられた香川だが、試合に臨む準備は万端のようだ。「早いタッチで両サイドをうまく使いながらやることが一つ必要だと思う。両サイドに走れる選手だったり、スピードある選手がいるので、カウンターになったら迷わずみんなが前に早いスピードで展開していければ、必ずチャンスはあると思います」と、トップ下でのイメージを膨らませている。

 清武が存在価値を高めているのも自覚しているが、香川の言葉からは“トップ下”への強いこだわりがにじみ出ていた。

「(清武が好調だが)まあ、あのポジションは監督がすごく大事にしているポジションで、キーになると常々言っています。もちろん監督の目指すスタイルであったり、それプラスアルファで個人的にトライしなきゃいけないと思っていますし、そのくらいの意識がもちろん大事だと思っています。それ以上にチームとしてうまく機能するかっていうところでは、もうちょっと自由にやることが必要だと思っています」

 

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