「麻也を上げたパワープレーが実った」 長谷部が語るイラク戦劇的勝利を生んだハリル流の掌返し采配

空中戦は求めず、ハーフナー招集見送りも…

 決勝ゴールのセットプレーは、前線に残った吉田が左サイドで粘り、ファウルを受けたフリーキックから生まれた。ハリル監督は194センチの巨漢FWハーフナー・マイク(デン・ハーグ)の招集を今回見送り、9月29日のメンバー選考会見では「マイクとも一緒にやりましたが、彼を入れると全く違う攻撃の仕方をしないといけない。私はグラウンダー(のパス)を要求しています。空中のボールをほとんど要求しない」と語っていたが、あっさりと前言撤回。吉田を前線でターゲットにするゴリゴリのパワープレーに終盤は徹した。

 掌返しの指揮官の勝利への執念が、今回の勝ち点3につながったとキャプテンは振り返った。

 あわやホーム2戦連続の未勝利という展開だったが、長谷部は「自分たちが良いサッカーをできたとは思わないが、一番大事なのは勝つことだった」と内容に対しては顔をしかめた。しかし、「正直ホッとしてます。最後まで諦めずに結果が出て良かったです」と、最後には安堵の表情を見せていた。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

田口有史●写真 photo by Yukihito Taguchi

 

 

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