日本サポーターのゴミ拾い理由「世界に示せた」 大阪育ちの海外記者が選ぶ、W杯の“お気に入りの瞬間”

海外メディアのスタッフが印象的なシーンを選出【写真:ロイター】
海外メディアのスタッフが印象的なシーンを選出【写真:ロイター】

「アルジャジーラ」のガスマン記者、日本人ファンのスタンド清掃活動に着目

 カタール・ワールドカップ(W杯)のお気に入りの瞬間を、海外メディアのスタッフが選出。印象的なシーンとして日本サポーターによるゴミ拾いを選び「スタンドの清掃をする理由を世界に示すことができた」と、選出理由を伝えている。

 衛星テレビ局「アルジャジーラ」が「スタッフが選出:2022年ワールドカップのお気に入りの瞬間」と題した記事を展開。そのなかで、ジャーナリストのサンドラ・ガスマン氏が選んだのは、日本サポーターによるスタンドの清掃活動だった。

 ガスマン氏はアルジャジーラ・ニュース・ネットワークに所属する著名ジャーナリストとして知られ、日本に移住したベネズエラ人の両親のもと、大阪で生まれ育った。そうした経緯から日本人サポーターが見せた行動に特別な思いがあったようだ。

 記事では「W杯のハイライトは、日本がドイツに勝ったことと、日本のファンが試合後にスタンドの清掃をする理由を世界に示すことができたことです」と、選出理由を説明。海外ファンからすれば、スタンドのゴミを拾い集める光景に疑問を抱いた人は多かったかもしれない。

 試合後のスタンドで清掃活動に努めた理由を世界に知らしめるべく、ガスマン氏は日本人のハーフであるプロデューサーのアデル=モモコ・フレーザー氏とともに、日本人サポーターを直撃取材。ゴミ拾いをする背景をファンから聞き出し、SNS上でその様子を発信した。

「私は大阪で生まれ育ち、プロデューサーのアデル=モモコ・フレーザーは日本人のハーフです。日本のファンが掃除をする動画が話題になった時、私たちは、掃除は『アタリマエ』のことであり、それはピッチ上の選手同士の接し方にも通じる、尊敬とスポーツマンシップのレベルであることを説明しようと思いました」

 日本サポーターによるスタンドのゴミ拾いはこれまでのW杯でも脚光を浴びてきたなか、今大会でも話題となったそのシーンを深掘りしたガスマン氏。日本に縁のある海外記者にとって、何よりも日本ファンによる清掃活動が深く印象に残ったことを伝えていた。

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