「価格が少し高い」「全然問題ない」と賛否 カタールW杯で話題のファン宿泊施設、海外記者が聞いた現地のリアルとは?

カタールW杯のファン向け宿泊施設が話題に(写真はイメージです)【写真:ロイター】
カタールW杯のファン向け宿泊施設が話題に(写真はイメージです)【写真:ロイター】

現地を訪れたシンガポールのジャーナリストであるマシュー・モハン氏が紹介

 カタール・ワールドカップ(W杯)は現地時間11月20日、開催国カタールとエクアドルの一戦で開幕。今大会、現地で用意されたファン向け宿泊施設が海外メディアなどで酷評されているが、シンガポールテレビのニュース番組「CNA」のジャーナリストがレポートしており、「それほど悪くはなかった」とファンの声を届けている。

 各国のファン向けに用意された宿泊施設「ファンビレッジ」は、テント型やコンテナ型のものがカタール国内に8か所あり大会期間中、世界各国から訪れるファンが利用する予定となっている。宿泊費は1泊2~3万円とされているなか、この金額に見合わない劣悪な環境と設備が話題となっていた。

 海外メディアからも「建設現場のような状態」「まるで刑務所」と報じられたなか、シンガポールテレビのニュース番組「CNA」内でジャーナリストのマシュー・モハン氏が現地を視察し、実際の状況とファンの声を届けている。

 現地で取材を行ったマシュー氏は、「広大なスペースに、何列も何列も並んでいる。数字やアルファベット順に整然と並べられ、前面には英語とアラビア語で『Welcomeなどのメッセージが貼られているものもあります」と宿泊施設を紹介。「現地時間19日に訪れたとき、作業員は広大な複合施設の一角でコンテナキャビンの清掃に忙しそうにしていた」とまだ作業中の部分はあると認めつつも「そのほかのエリアでは、すべてのシステムが稼動していた」とレポートした。

 そのうえで「会場内のメインストリートには、スターバックスをはじめ、さまざまな料理を提供するダイニングコンテナが並び、人工芝の上に置かれた椅子に腰掛け、昼食をとる人たちもいた」と広い敷地でのファンの過ごし方の一例を紹介。ほかにも映画館のような大きなスクリーン、バスケットコートやフットサル上、屋外ジムなど多くの施設が充実していると報告した。

 また、「シングルベッド2台、テーブル、椅子、ランプ、冷蔵庫、やかん、トイレが備え付けられている」と各部屋の様子にも触れたが、「複数のファンの宿泊オプションがある」と注釈も付け加えている。

 さらにマシュー氏は現地のファンのリアルな声も届けている。ウェールズファンは「公平に見て、それほど悪くはなかった」「全然問題ない」と語り、サウジアラビアのファンは「これから数日間、いい環境と雰囲気になることを期待している」と評価していたという。一方で「少し狭い」「エアコンの音がうるさい」「価格が少し高い」といった不満の声もあったようだ。

 マシュー氏は最後に「私が話をしたファンは、おおむね現状に満足していました」と総括。準備が追い付いていない部分もあり酷評が続いていた宿泊施設だったが、少しづつ改善が進んでいるようだ。

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