リバプールがまさかの不振 エースFWサラーが意気消沈、アーノルド&ファン・ダイクに異変…クロップ体制の瓦解はなぜ起きた?

リバプールは今季プレミアリーグ開幕7試合でわずか2勝【写真:ロイター】
リバプールは今季プレミアリーグ開幕7試合でわずか2勝【写真:ロイター】

今季プレミアリーグ開幕7試合でわずか2勝、優勝候補クラブの低調ぶりが露わに

 ユルゲン・クロップ監督率いるリバプールは今季プレミアリーグ開幕7試合でわずか2勝(4分1敗)と不振にあえいでいる。不安定な守備が露わとなり、エースのFWモハメド・サラーも消沈気味。期待の新戦力だったはずのFWダルウィン・ヌニェスは新天地への適応に苦しんでしる。王者マンチェスター・シティの有力な対抗馬最有力だったはずのチームはここから立て直すことができるのか。

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 今季は開幕前にフロントスリーの一角だったセネガル代表FWサディオ・マネ(→バイエルン・ミュンヘン)が退団。貴重なバックアッパーだったベルギー代表FWディヴォック・オリジ(→ACミラン)やFW南野拓実(→ASモナコ)らもチームを去った。目玉補強としてポルトガルリーグ得点王のヌニェスをベンフィカから引き抜いたとはいえ、ライバルに比べて補強が少なかった点は初めから気になるところだった。

 蓋を開けてみれば、プレミアリーグは開幕3試合で2分1敗(4得点5失点)というまさかのスロースタートに。得点は決めていたが、ディフェンス陣から昨季までの安定感が失われていた。2連覇中の王者シティと今季も優勝を争うと目されていただけに、この躓きは予想外だった。

 第4節のボーンマス戦では溜まったうっぷんを一気に晴らすかのように9-0と大勝を収めたが、9月3日の第6節のエバートン戦はスコアレスドロー。さらにその4日後に行われた同7日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ第1節ナポリ戦は1-4と屈辱の敗戦を喫している。

 クロップ監督は敵地で行われたこのナポリ戦を「私がここに来て以来最悪の試合」と評した。強みであるはずのゲーゲン・プレッシングをかわされ、最終ラインはいとも簡単に突破された。奪った唯一の得点もFWルイス・ディアスの個人技から生まれたもので、指揮官が愚痴をこぼすのも無理のない内容だった。

 ナポリ戦が象徴的だったように、守備組織の崩壊は重大な課題として浮き彫りになっている。その中でも緩慢な対応が目立つDFフィルジル・ファン・ダイクとDFトレント・アレクサンダー=アーノルドの2人が特にやり玉に挙げられている。彼らが本来のパフォーマンスから程遠いことは事実だが、これについては最終ラインと中盤に負傷者が続出していることもクロップ監督にとって大きな誤算となっているだろう。

 DFイブラヒム・コナテやMFアレックス=オックスレイド・チェンバレン、MFナビ・ケイタ、MFカーティス・ジョーンズらが長らく戦線を離脱。プレミアリーグ第9節のブライトン戦(3-3)では復帰したが、中盤の要であるMFチアゴ・アルカンタラはハムストリングの負傷でここまで5試合を欠場していた。起用できる戦力に限りがあったなかで過密日程による選手のコンディション不良が重なり、チーム全体で連係して行うべきプレッシングの機能性が落ちたことが守備力低下につながっている

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