W杯で日本の脅威に…ドイツ代表“要警戒”コンビとは? レジェンドが賛辞「いつでもプレーする」、代表監督も絶賛「重要な選手」

攻撃を牽引するムシアラとハフェルツ、代表監督も名指し「チームのためになるプレーヤー」

 ハフェルツのゴールで2-0とリードを奪ったあと一時は逆転を許しながらも、最終的には引き分けで終えることができたのはハフェルツのおかげだった。後半42分、途中出場のセルジ・グナブリーが放ったミドルシュートをイングランドGKニック・ポープがファンブル。鋭く詰めたハフェルツが左足でゴールへと流し込んだ。

 レバークーゼンで17歳の時にトップチームデビューを果たしたハフェルツは、4シーズンで118試合に出場し36得点をマーク。23歳ながらすでに代表キャップ数も30試合を超える。2020年、チェルシーに活躍の場を移してからもさまざまな苦難を乗り越えて成長。プレミアリーグ、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でもまれるなかでかなりの逞しさを身に付けながら、持ち味である繊細なボールコントロールやインテリジェンスの高いプレーをさらに洗練されたものになってきている。

 フリック監督も「カイがセンターフォワードでジャマルがトップ下。2人は本当にいいプレーを見せてくれた。我々にとって重要な選手になってくれるというのを示してくれた。ジャマルはディフェンスでもオフェンスでもチームのためになるプレーヤーだ」と名指しで褒めていたことからも、その期待の高さが窺える。

 チームとしての調子が芳しくなかった9月の代表2連戦で存在感を発揮したムシアラとハベルツは、11月のワールドカップ(W杯)でも重要な役割を担うことになるだろう。

中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。

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