「日本は完璧に機能」 アメリカ代表の完敗劇、“臆病プレー”と米メディア糾弾「安全なプレーをしている場合ではない」

日本に敗れたアメリカ【写真:Getty Images】
日本に敗れたアメリカ【写真:Getty Images】

ドイツでの強化試合で日本に2失点敗戦、母国メディアが厳しく評価

 日本代表は9月23日にドイツ・デュッセルドルフでアメリカ代表と国際親善試合を行い、2-0で勝利した。米スポーツ専門局「ESPN」では、アメリカの敗因を「日本のプレスに屈した」と評価している。

 両チームともに欧州でプレーする選手の多い構成になったが、アメリカはイングランド1部チェルシーに所属するFWクリスティアン・プリシッチが試合前の準備段階で負傷して欠場。日本は4-2-3-1の布陣でMF鎌田大地がトップ下に入っていた。

 日本は前半25分に鎌田が先制ゴールを決め、後半43分には途中出場のMF三笘薫が追加点を奪った。ほかにも鎌田や途中出場のMF堂安律のシュートをプレミアリーグのアーセナルに所属する相手GKマット・ターナーがファインセーブでしのぐ場面があり、アメリカのチャンスは多くなかった。

 レポートではアメリカのグレッグ・バーホルター監督の戦術について「自分のチームが前線でプレーすることを望み、それはフィールドの高い位置でチームにプレッシャーをかけることから始まる」と指摘。しかし、このゲームではそれを実現したのが日本だったとレポートした。

「日本はアメリカに自国の薬を飲ませ、それは完璧に機能した。ウェストン・マッケニーのボールロストから先制点が生まれた。アメリカはまた、一見するとすべてに対する反応が遅く、時には臆病なプレーもあり、どの選手もボールロストを免れなかった。神経質になっていたからかもしれないが、ワールドカップ(W杯)が迫っている今、安全なプレーをしている場合ではない」

 日本は相手ボール時に4-4-2のブロックを基本として、それぞれの役割を制して前向きに守備のエネルギーを使うことができた。それにより、日本の攻撃が高い位置でスタートしたが、アメリカのビルドアップでの質が低かったことも指摘している。

「日本のプレッシャーが効果的だったため、アメリカは日本のGK権田修一を脅かせるようなポジションに入ることはほとんどなく、前半の日本のペナルティーエリア内でのタッチ数はわずか5回。2019年以降の親善試合でアメリカ代表にとって最も少ない数だった。アメリカは後方からのプレーが難しく、これは中盤の問題であると同時にバックラインの問題でもある。W杯の対戦相手は、アメリカのディフェンスをどう攻略するかという点で多くのメモを取っていることだろう」

 アメリカは後半に入って3-2-5に変化しながらマイボールを組み立てたが、その場所に立った後の組み立てや攻撃が整理されておらず日本のブロックの外側でボールを持つだけになった。同メディアはほかにもアメリカの戦いぶりについて厳しいレポートもしており、本大会への不安が募る日本戦になったようだ。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング