フランクフルト鎌田の去就動向に独注目 ブンデス経由の“ステップアップ移籍”に見解「香川は幸せではなかった」

フランクフルトでプレーするMF鎌田大地【写真:ロイター】
フランクフルトでプレーするMF鎌田大地【写真:ロイター】

夏に移籍の噂が浮上も残留、今季限りで契約満了に

 ドイツ1部フランクフルトの日本代表MF鎌田大地は、今季限りでクラブとの契約満了を迎える。今夏にも移籍の噂が浮上していた26歳の去就にドイツメディアが関心を寄せている。

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 鎌田は2017年にフランクフルトに加入。2018-19シーズンにはベルギー1部のシント=トロイデンへ期限付き移籍して経験を積み、その後に復帰した。昨季はUEFAヨーロッパリーグ(EL)初制覇に大きく貢献したこともあり、移籍マーケット終盤にはポルトガルの強豪ベンフィカへの移籍も噂された。

 最終的にはオリバー・グラスナー監督の説得もあって残留を決意したと報じられていたが、契約は今季限りで満了を迎える。クラブは鎌田との契約延長を望んでいるようだが、ドイツ放送局「SPORT1」は「鎌田大地は言わずとしれたフランクフルトのキーマンだが、2023年以降もチームに残るのか?」と今後の動向について特集した。

 かつてブンデスリーガからプレミアリーグへ渡った同胞のMF香川真司(現シント=トロイデン)や、フランクフルトからビッグクラブへステップアップしていったセルビア代表FWルカ・ヨビッチ(現フィオレンティーナ)らが比較として出され、次のように記された。

「プレミアリーグが必ずしも幸運につながるとは限らない。2012年に香川真司は(ドルトムントから)マンチェスター・ユナイテッドへ移籍した。赤い悪魔はドルトムントに1600万ユーロ(約23億円)を支払った。プレミアリーグで優勝は果たしたが、香川は2年間で46試合のスタメン出場にとどまるなどマンチェスターで決して幸せではなかった。その後にドルトムントに復帰したが、初期の好調な時期(2010年から12年までに71試合で29得点16アシスト)には及ばなかった。

 また、フランクフルトからの移籍は原則的に成功しているとはいえない。セバスティアン・ハラーはウェストハムでうまくいかず、ヨビッチもレアル・マドリードで失敗。アンドレ・シウバもRBライプツィヒでブレイクスルーの時を待っている。これらのことが鎌田をアイントラハトにとどまらせることになるだろうか」

 近年フランクフルトからのステップアップで成功例が少ないなかで、鎌田はこうしたジンクスを払拭する選手となるのか。それとも今後もチームに残り続けるのか。ELでの活躍によって「ミスター・ヨーロッパ」とも呼ばれるほどになった鎌田の去就は今後も注目を集めそうだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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