「タケはレギュラーに値する」 ソシエダ久保建英、現地記者の“リアル評価”は? 「最も速く、俊敏さが際立っている」

レアル・ソシエダでプレーする久保建英について語ったスペインの通信社「EFE通信」のカルロス・ロドリゲス・バレーロ記者【写真:高橋智行】
レアル・ソシエダでプレーする久保建英について語ったスペインの通信社「EFE通信」のカルロス・ロドリゲス・バレーロ記者【写真:高橋智行】

久保がポジション争いで一歩リードと現地記者が考察「サポーターは期待を寄せている」

 この日の久保のプレーについて、スペインの通信社「EFE通信」のカルロス・ロドリゲス・バレーロ記者は次のように語ってくれた。

「カディス相手に開幕戦で見せたパフォーマンスが素晴らしく、バルサの下部組織でプレーしていた選手とあって、ラ・レアル(※レアル・ソシエダの愛称)のサポーターは今日、タケに対して特に期待感を高めていた」と心待ちにされていたことを伝えた。

「少しプレッシャーを感じていたようだが、守備での貢献が光り、決定的チャンスもあった前半のパフォーマンスは素晴らしかった。後半は残念ながらチーム全体と同じように、フィジカル面が落ちてしまったけどね。前半見せたようなプレーは、タケが今季チームに何をもたらすことができるかを示すものになったと思う。彼はテクニックに優れドリブルが非常に上手い。レアル・ソシエダにとって、とてもいい補強だと思うし、サポーターもみんな、喜んでいるよ」と概ねポジティブに捉えている。

 2試合続けての先発出場に関しては「現時点でタケはレギュラーに値するプレーを見せている。ラ・レアルは今夏、タケ、ブライス・メンデス、モハメド・アリ=チョーを獲得したが、その中でタケは最も速く、俊敏さが際立っているよ。それに誰とでも即座に連係できる特徴も備えているしね。今日はシルバと一緒にプレスをかけてボールを奪うシーンもあった」と妥当な結果であることを訴えた。

レアル・ソシエダの本拠地レアレ・アレーナ、バルセロナ戦当日の賑わい【写真:高橋智行】
レアル・ソシエダの本拠地レアレ・アレーナ、バルセロナ戦当日の賑わい【写真:高橋智行】

 ミケル・オヤルサバルやカルロス・フェルナンデスが怪我で当面復帰できない状況のなか、久保がFWでプレーするうえでのポジション争いのライバルについては、「チョーや(アンデル)バレネチェア、カンテラーノの(ジョン)カリカブルなどがいるが、現時点でタケが2トップの一角を占めるレギュラーだと思う。フィジカルコンディションは万全だし、地元サン・セバスティアンのサポーターは彼に大きな期待を寄せているよ」と、一歩リードした存在であることを強調していた。

 久保は今季ここまでリーガ2試合両方に先発出場し、1ゴールを記録している。昨季のリーガで唯一の得点を決めたのが8試合目だったことを考えると、上々の滑り出しと言えよう。次節、8月27日にエルチェとアウェーで対戦するが、久保が開幕前に「ゴールとアシストで計20得点」と語った目標にさらに近づけることを期待したい。

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(高橋智行 / Tomoyuki Takahashi)



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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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