ドイツで感じた海外選手の「オーラ」 京川舞、ポツダム移籍で誓う“10年間”の経験の還元

ドイツ女子1部ポツダムで“キャリア第2章”をスタート【写真:本人提供】
ドイツ女子1部ポツダムで“キャリア第2章”をスタート【写真:本人提供】

【独占インタビュー】2012年のバルセロナ遠征で体感した“世界のサッカー”への憧れ

 なでしこジャパン(日本女子代表)でもプレー経験のあるFW京川舞は今夏、女子プロサッカー「WEリーグ」のINAC神戸レオネッサからドイツ女子1部1.FFCトゥルビネ・ポツダムへの完全移籍を決断した。2021年に診断されたバセドウ病(甲状腺機能亢進症)を乗り越え、辿り着いた念願の海外挑戦。9月の開幕に向けて、ドイツの地でアピールを続ける不屈のストライカーを直撃した。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全2回の1回目)

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 高校女子サッカー界の名門・常盤木学園高時代の2011年に開催されたU-19アジア選手権でMVPと得点王をダブル受賞した京川は、2012年になでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)1部のINAC神戸レオネッサに入団。飛び級でなでしこジャパンに選出され、フル代表デビューを飾るなど、大きな期待を背負っていくことになる。

 そんな京川の中に、海外移籍への憧れが芽生えたのは2012年2月上旬、加入予定だったINAC神戸のスペイン・バルセロナ遠征に帯同した時のことだった。全8日間の中で、FCバルセロナレディースとのトレーニングマッチや、カンプ・ノウで男子のバルセロナ対レアル・ソシエダのリーグ戦を観戦し、大きな刺激を受けた。

「高校卒業前に遠征へ連れて行ってもらいました。INACには澤(穂希)さん、(川澄)奈穂美さんら2011年女子ワールドカップの優勝メンバーが揃っていて、バルセロナの女子チームと対戦した時に私も途中出場。そこで、バルサのサッカーを肌で感じました。カンプ・ノウで男子の(2012年2月4日開催、リーガ・エスパニョーラ第22節)バルサ対レアル・ソシエダの試合も観戦しましたし、(アルゼンチン代表FW)リオネル・メッシ選手、(スペイン代表MF)セルヒオ・ブスケッツ選手、(元スペイン代表MF)アンドレス・イニエスタ選手がいた男子の練習も特別に見させてもらって、選手たちと触れ合うこともできました。パスサッカーに憧れを抱いて、『5年後とかにここでやりたい!』と思ってバルセロナから帰った記憶があります」

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