理想像はモハメド・サラー 東京Vバスケス・バイロンがJリーグ初挑戦で誓う“進化”

リバプールで活躍するFWモハメド・サラー【写真:Getty Images】
リバプールで活躍するFWモハメド・サラー【写真:Getty Images】

メッシ、サラー、コウチーニョのプレーを参考にイメージをブラッシュアップ

 6月3日、JFL・J2トータルでプロA契約の締結条件を満たして新たな一歩を踏み出すも、「まだまだ通過点」と語るバスケス・バイロン。理想の選手像には、イングランド1部プレミアリーグの得点王に計3回輝き、日本代表MF南野拓実の同僚でもあったリバプールのエジプト代表FWモハメド・サラーの名前を挙げる。

「小さい頃からずっと(スペイン1部)バルセロナを応援していて、6~7歳の頃から(アルゼンチン代表FWリオネル・)メッシのファンなんです。彼のプレーは真似できないので、(プレーの)イメージをもらっています。最近で言うと、同じ左利きのモハメド・サラー、逆足ですけど(アストン・ビラのブラジル代表MFフィリペ・)コウチーニョも力の抜けている感じとか、シュートが好きです。理想の選手像はサラー。それこそ僕に足らないのはスピードなので、スピードをもっとつけて、裏も取れて、点も決められる選手になりたい。サラーは身体の強さとスピード、安定のうまさがあるから世界トップレベルで戦えるんだと思います」

 チリに戻った2020年の約8か月間は、コロナ禍による半年以上の外出禁止で、サッカーもまともにできず。その後も練習のみで公式戦からは約1年離れ、試合勘は失われていった。いわきFCでもレギュラーを張ったわけではないが、その経験が今、東京Vでプレーするモチベーションになっているとバスケス・バイロンは語る。

「ずっと自分の夢、目標は見失っていなくて、絶対にチャンスは来ると思っていました。チャンスが来た時にそれを生かせるか生かせないか、それは自分の積み重ね次第。この3年間は苦しいことのほうが多かったですけど、それが今年に生きています。今年ヴェルディに移籍してきて、試合に出てある程度数字を残せていることも嬉しいし、もっと成長したいというモチベーションにつながっています」

 野心にあふれ、自分を信じてピッチ上を駆け抜けるバスケス・バイロンの姿を見ておいて決して損はないはずだ。

※後編に続く

[プロフィール]
バスケス・バイロン/2000年5月6日生まれ、チリ出身。青森山田高―いわきFC―ウニベルシダ・カトリカ(チリ)―いわきFC―東京V。J2通算19試合4得点。パワフルかつ繊細なドリブルを武器とする新進気鋭のサイドアタッカー。2022年5月、22歳の誕生日に日本国籍取得を目指すことを宣言し、さらなるステップアップを誓う。

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