日本代表OBが分析、森保Jの6月シリーズ「評価上昇&下降」選手は? 「一番成長した」「伊東とは合わない」

南野はセンターフォワード、最低でもインサイドハーフで起用すべきと提言【写真:高橋 学】
南野はセンターフォワード、最低でもインサイドハーフで起用すべきと提言【写真:高橋 学】

南野はセンターフォワード、最低でもインサイドハーフで起用すべき

【6月シリーズで評価を落とした選手】

■南野拓実(リバプール/27歳/MF)
パラグアイ戦:ベンチ外
ブラジル戦:72分(先発出場)
ガーナ戦:10分(途中出場)
チュニジア戦:71分(先発出場)

「南野は6月シリーズでまったく見せ場がなかった。ボールを止めるプレーとかは上手いですけど、もっとエゴを出してもいい。練習で良くても、試合でそこまでじゃないプレーになるから使いにくい。途中出場でも期待できないし、森保監督はどうしたいのか。縦に速くないと今の時代はサイド(ウイング)は無理。使うならセンターフォワード、最低でもインサイドハーフと中央のポジションだと思います」

■吉田麻也(サンプドリア/33歳/DF)
パラグアイ戦:45分(先発出場)
ブラジル戦:90分(先発出場)
ガーナ戦:45分(先発出場)
チュニジア戦:90分(先発出場)

「チュニジア戦だけで判断するのはかわいそうな面はありますが、擁護できないくらい良くなかった。もちろん吉田の存在は大きいし、チームをここまで引っ張ってきたのは間違いありません。でも、6月シリーズは板倉のほうが確実に上でした。衰えなのか、試合勘なのか断定はできないですけど、『本当に大丈夫?』という疑問符が出てきてしまい、立場的には苦しくなったと思います」

■浅野拓磨(ボーフム/27歳/FW)
パラグアイ戦:45分(先発出場)、1ゴール
ブラジル戦:ベンチ外
ガーナ戦:ベンチ外
チュニジア戦:60分(先発出場)

「選択肢としては本来3番手、4番手。でも、今は大迫(勇也)がいないこともあって、一番大事なポジションでファーストオプションに近い。FWは古橋(亨梧)、上田(綺世)、前田(大然)と勢いのある選手もいるので、ほかの選手に浅野と同じようにチャンスを与えてもいいと思います。浅野はスピードは速いけど動きが堅実的すぎて、裏に抜けて1対1という場面もない。例えば前田なら相手がミスをしたらかっさらうし、クロスの合わせ方は大然のほうがうまいです。パラグアイ戦でループ気味のゴールを決めましたけど、強豪相手に結果を残さないといけないし、どうしても使うなら相手が間延びした試合途中からだと思います。今は決める雰囲気がないのと、伊東とはあまり合わない気がします」

栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング