シュート18本を浴びたなかで、1失点に抑えた権田と板倉が「6.5」評価

　森保一監督率いる日本代表は、6月6日に国立競技場で行われたキリンチャレンジカップ第2戦でブラジルに0-1で敗れた。FWネイマール（パリ・サンジェルマン）に決勝PKを決められる形となったが、王国相手になんとか持ちこたえていた守備陣のGK権田修一（清水エスパルス）とDF板倉滉（シャルケ）はブラジルメディアの選手採点でチームトップタイの評価を受けている。

　森保監督は6月2日に行われたキリンチャレンジカップ・パラグアイ戦（4-1）からメンバー8人を変更し、FW南野拓実（リバプール）やFW伊東純也（ヘンク）らが先発。一方のブラジルも10番のネイマールやFWヴィニシウス・ジュニオール（レアル・マドリード）、MFカゼミーロ（レアル・マドリード）といった主力がスタメンに名を連ねた。

　ネイマールを中心とした攻撃に守勢に回った日本だが、権田の好セーブと板倉の粘り強いディフェンスで前半を0-0で折り返す。森保監督は後半開始からMF鎌田大地（フランクフルト）をインサイドハーフに投入。さらに、後半22分にFW前田大然（セルティック）、同28分にFW堂安律（PSV）とFW三笘薫（ロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズ）を送り込み、フレッシュな選手を入れて攻撃の圧力を上げる。

　そうしたなかで後半30分、ブラジルがゴール前に攻め込んだ局面でシュートを打とうとしたFWリシャルリソン（エバートン）にMF遠藤航（シュツットガルト）が寄せたプレーがPK判定。これをネイマールがゆっくりとした助走から権田の逆を突くシュートを決め、後半32分に勝負を決するゴールになった。

　ブラジルメディア「グローボ・エスポルチ」は、試合に出場した全17選手の採点・寸評を展開（10点満点。出場10分未満の山根視来と柴崎岳は採点なし）。守備で奮闘した守護神の権田と板倉には、チーム最高点の「6.5」が付けられている。

　シュート18本を浴びながら1失点に抑えた権田に関しては、「ピッチでベストの存在。難しいセーブをいくつも決め、ピンチを救ったが、一度のPKで打ち負かされた」と言及。また、板倉は「日本の最高のディフェンダーで、冨安（健洋）に取って代わった。いくつかの重要なブロックとカットを見せた」との評価を受けた。

　スタメン組ではPKを献上した遠藤が最も低い「5.0」で、「ネイマールか（ルーカス・）パケタを止めなければいけないなか、試合の大半で集中力を維持した。前半終了間際にヴィニシウスにファウルをしてイエローカードを受け、後半にはゲームを決したPKを献上することになった」と分析された。途中出場のMF三笘薫（ロイヤル・ユニオン・サン＝ジロワーズ）は、持ち前のドリブルが止められたこともあって「5.5」。「三笘の出場はチームをより攻撃的にし、前にいい動きを見せた。しかし、センターバックから右サイドバックへスライドしたエデル・ミリトンとのデュエルに勝てなかった」と触れられている。