浦和の柏木がJ1通算300試合出場を達成 実質9年の道のりを振り返り「今が一番いい時期」

J1通算50ゴール達成も目前に…

「あんまり覚えていないからね。自分が良いプレーをした時より、ミスをした時の方が覚えているもので、あまり良いイメージの試合はないかな。150試合くらいは良くて、100試合くらい悪くて、50試合くらい普通だったかなと思う。生き生きサッカーしている時間が自分の良さを引き出してくれていると、ここ最近は常に感じているし、今はすごく楽しんでやれていて、余裕もあって、守備も頑張れる。決定的なパスやシュートまで行けるシーンも増えて、今が一番いいんじゃないかなと思う」

 そして、今オフに結婚した柏木は「今日が300試合だから珍しく見に行きたいと言って、一番前の席をプレゼントした。その300試合で50ゴール目を決められたら最高だったけどね」と話した。J1通算得点は49ゴールと、こちらも記念のゴール数に迫っていたが惜しくも達成できず、次戦以降へ持ち越しとなった。

 柏木は、浦和でもチームメートの槙野智章などと“調子乗り世代”と呼ばれ、若くして日本代表の将来を背負うと期待されたが、なかなか代表チームには定着できずに年月が流れた。しかし、精神的にも安定してきた今、バヒド・ハリルホジッチ監督の信頼をつかみ日本代表に定着している。自身が「夢」と語るワールドカップ出場も、手の届く現実的なターゲットになりつつある。

 28歳を迎え選手として最も充実した時期を過ごしている柏木は、節目のゲームを勝利で飾った。そして、これからもピッチ上を走り回り、その左足から見るものを唸らせるようなボールを放ち続けるはずだ。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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