U-19日本代表候補、伸びしろ十分「推しの逸材」8人 “飛び級”の松木玖生&チェイス・アンリに続く注目タレントは?

田中隼人(写真は昨季のもの)、古川陽介、荒井悠汰【写真:Getty Images】
田中隼人(写真は昨季のもの)、古川陽介、荒井悠汰【写真:Getty Images】

【識者コラム】U-19代表候補合宿メンバーから上のカテゴリーに飛躍する期待が高い8人を紹介

“03ジャパン”ことU-19日本代表は千葉県内での4日間(4月24日~27日)の候補合宿を終えた。最終日は関東大学選抜とのトレーニングマッチ(45分×3本)を行い、合計スコア2-4で敗れたが、5月末にフランスで開催されるモーリスレベロトーナメントに向けて、収穫も課題も多く見つかる有意義な合宿となったようだ。

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 この合宿にはMF山根陸(横浜F・マリノス)やMF永長鷹虎(川崎フロンターレ)などのACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)遠征組に加えて、先日U-21日本代表で参加したドバイカップU-23のメンバーに“飛び級”で招集されたMF松木玖生(FC東京)、MF甲田英將(名古屋グランパス)、そして尚志高からドイツのシュツットガルトへの加入が報じられたDFチェイス・アンリが不在だった。

 富樫剛一監督は、彼らが大岩剛監督の率いるU-21代表に“飛び級”で名を連ねていようと、同世代の競争で特別扱いしないことを強調したが、今回のメンバーからU-20ワールドカップ(W杯)の予選に当たるU-20アジアカップの主力になっていく選手はもちろん、1つ上の”01ジャパン”世代が中心となるパリ五輪のチームにも食い込んでいく選手が出てくることは日本代表ファミリーのテーマとなる。

 今回の合宿を現場で取材した筆者が独自の評価で、ここから上のカテゴリーに飛躍していく期待が高い“03ジャパン”のタレントを8人選んで紹介する。なお、今回の参加メンバーで昨年の東京五輪の候補合宿にも招集されたDF中野伸哉(サガン鳥栖)は“殿堂入り”で対象外とする。

■横山歩夢(松本山雅FC/FW)
今季リーグ成績(J3):7試合6得点

練習試合で2得点を叩き出した気鋭の高速ストライカー。目下、J3で6得点を記録しており、結果を出すことに対する意識は人一倍強い。名波浩監督も代表入りを期待するコメントを出していたが、念願叶っての初招集に結果で応えた。フィニッシュだけでなく前からの守備も素晴らしく、謙虚に向上心を燃やすメンタリティーもさらなる伸びしろを感じさせる。

■吉田温紀(名古屋グランパス/MF)
今季リーグ成績(J1):0試合0得点

 取材の受け答えはややおっとりしているが、ピッチに立つと鋭いプレスからのボール奪取と速く正確なパスで、抜群の存在感を示していた。本職はボランチだが、もともとセンターバックもこなせる高さとデュエルの強さがある。A代表のMF遠藤航(シュツットガルト)に特徴が通じるが、本人も強く意識するリーダーシップを高めれば飛躍の道が開けそうだ。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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