オシムの名言“9つの言葉” 「敗北は最良の教師」「古い井戸に水がある」…人生にも通じた名将語録

かつて日本代表を率いたイビチャ・オシム氏【写真:Getty Images】
かつて日本代表を率いたイビチャ・オシム氏【写真:Getty Images】

【識者コラム】オシム氏の訃報を受け、特筆すべき名言を紹介

 元日本代表監督の故・イビチャ・オシム氏は名監督であるとともに、ジェフユナイテッド市原・千葉や日本代表で指導した選手はもちろん関係者、現場で取材したメディアの人間、おそらくファンサポーターの方々まで、サッカーに関わる人々に何かしら人生の指針を与えてくれる人だったと考えている。

 現在はボスニア・ヘルツェゴビナの首都であるサラエボで生まれ育ったオシム氏はフランスのストラスブールなどで選手時代を過ごし、現役引退後はプロデビューした地元のFKジェリェズニチャル・サラエボで指導者としてのキャリアをスタート。同クラブをUEFAカップ(現・ヨーロッパリーグ)の準決勝まで導いた。

 ユーゴスラビア代表ではドラガン・ストイコビッチなどを擁して、1990年のイタリア・ワールドカップ(W杯)ベスト8に輝く。しかし、さらなる躍進が期待された矢先、ユーゴスラビア分裂と故郷のサラエボ侵攻に抗議を示して、代表監督を辞任した。

 そこからギリシャのパナシナイコス、オーストリアのシュトルム・グラーツで監督を務めたオシム氏。日本のジェフ千葉にやってきたのが、今からおよそ20年前の2003年だった。当時21歳だったMF阿部勇樹(現浦和レッズユースコーチ)をキャプテンに指名するなど、若い選手を主体に「かしこく走るサッカー」を標榜して、低迷していたジェフをリーグ優勝争いできるチームに育て上げた。

 日本代表の監督としては志半ばで病に倒れてしまったが、当時の代表スタッフだった現JFA技術委員長の反町康治氏など、多くの指導者にも影響を与えたことは間違いないだろう。ジェフや日本代表でオシム氏の指導を受けた阿部氏は自身のツイッターで「オシム監督から、サッカーとは何か。人生とは何か。教えていただきました」とメッセージを送っている。

 スポーツは人生の縮図と言われることもあるが、サッカーを通じて人生にも通じるオシム氏の名言から、特に筆者の心に響いた言葉をいくつか紹介したい。

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河治良幸

かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。

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