元ブラジル代表の悪童FWがリオの貧民街で生活 かつて中田英寿とも共闘した男の転落人生

34歳となったアドリアーノ 私生活でもトラブルが続き故郷の“ファベーラ”に戻る

 2000年代にかけて“皇帝”と呼ばれたブラジル人ストライカーが、悲惨な転落人生を送っている。スペイン紙「マルカ」によると元ブラジル代表FWアドリアーノが、生まれ故郷のリオデジャネイロの貧民街として有名な「ファベーラ」で生活していると報じている。

 アドリアーノは189センチの長身と屈強な体躯を生かしてゴールを量産したストライカーで、10代にしてインテルに入団。その後はフィオレンティーナ、パルマと武者修業に出て、パルマでは元日本代表MF中田英寿、元ルーマニア代表FWアドリアン・ムトゥと3トップを形成しゴールを量産した。その活躍が認められてインテルへと復帰し、エースの座に君臨。また05年のコンフェデレーションズカップでは5得点を挙げてセレソンを優勝に導き、大会得点王とMVPをダブル受賞するなど、一気にワールドクラスのストライカーへと上り詰めた。

 しかし、規律のない生活やパーティーに興じすぎたことによって、06年ドイツ・ワールドカップ以降にパフォーマンスが一気に低下。うつ病を発症して以降もトラブルが続き、当時インテルの指揮官だったロベルト・マンチーニ監督からも見放されてしまった。

 その後はブラジルを中心に各クラブを転々としたが、かつての輝きをまったく取り戻せないまま。今年1月にアメリカ4部リーグのマイアミ・ユナイテッドへ加入したが、待遇に不満があったのか、ほどなくしてブラジルに戻ってしまった。

 

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