日韓W杯「韓国×イタリア」、疑惑判定の主審が“唯一の後悔”を告白「戻れるなら韓国選手にレッドカードを出しただろう」

2002年の日韓W杯で大きな波紋を呼んだバイロン・モレノ主審【写真:Getty Images】
2002年の日韓W杯で大きな波紋を呼んだバイロン・モレノ主審【写真:Getty Images】

韓国対イタリア戦を裁いたモレノ氏、トッティ退場処分に「私はルールを尊重した」

 ブラジルが5度目の優勝を果たした2002年の日韓ワールドカップで誤審騒動として脚光を浴びたのが、準々決勝の韓国対イタリアの一戦だ。この試合を裁いたバイロン・モレノ主審が“唯一の後悔”を振り返り、「あの場面は反省している。戻れるなら韓国の選手にレッドカードを出しただろう」と語った。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」の内容を同国メディア「Football Italia」が伝えている。

 エクアドル人のモレノ氏が、日韓W杯決勝トーナメント1回戦の韓国対イタリアの主審を担当。韓国の選手たちが激しいプレーを見せるなかで流す場面が多く見られた一方、MFダミアーノ・トンマージのゴールを取り消すなど、韓国寄りの疑惑判定で物議を醸した。

 試合は1-1で延長戦に突入し、延長前半にペナルティーエリア内で10番MFフランチェスコ・トッティが倒された場面で、モレノ主審はトッティが故意に倒れたとしてシミュレーション判定。トッティに対して、この日2枚目のイエローカードを提示して退場処分を下した。

 1人少なくなったイタリアを尻目に攻め込んだ韓国は、延長後半12分にFWアン・ジョンファンのゴールデンゴールで2-1と勝利。初めて8強に勝ち進んだ韓国は盛り上がりを見せ、勢いそのままにベスト4と好成績を収めた。

 数々の疑惑判定で批判を浴びたモレノ氏は、「今でも、イタリアのファンからSNSで侮辱を受けるが、私の良心ははっきりしている」と回想。さらにトッティ退場についても正当性を訴えている。

「例えば、トッティのレッドカードは最も批判された事件の1つだが、映像を見ると、韓国の選手が先にボールを取っている。トッティはファウルの真似をしてつまずき、転んだ。ルールではシミュレーションにイエローカードを出すことになっている。私はルールを尊重したし、映像もはっきりしている。トッティは抗議せず、文句を言っていたのはクリスチャン・ビエリとアンジェロ・ディ・リービオだった」

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