「差はほんのわずかだった」 ベルギー代表監督がロシアW杯“ロストフの14秒”で抱いた印象は?

ベルギー代表のロベルト・マルティネス監督【写真:AP】
ベルギー代表のロベルト・マルティネス監督【写真:AP】

JFAのサッカー日本代表公式SNSがベルギー代表監督のコメントを公開

 日本代表は11月から開催されるカタール・ワールドカップ(W杯)でドイツ、スペイン、大陸間プレーオフの勝者(コスタリカかニュージーランド)と対戦する。強豪と対戦するカタールW杯への期待が懸かるなか、日本サッカー協会(JFA)は前回のロシアW杯の決勝トーナメント1回戦で対戦したベルギー代表のロベルト・マルティネス監督が寄せたコメントを紹介。当時の激戦について「両チームの差はほんのわずかだった」と振り返っている。

「ロストフの14秒」と聞いていまだ光景が目に浮かぶ人も多いだろう。日本はロシアW杯決勝トーナメント1回戦でベルギーと激突。8強進出を懸けた一戦は、一進一退の攻防で0-0のまま前半を折り返すと、後半一気にゲームが動いた。後半3分、自陣でボールを奪ったMF乾貴士がMF柴崎岳につなぎ、右サイドを駆け上がったMF原口元気にスルーパス。原口は追いすがる相手DFを背負いながらも、シュートフェイクを入れて右足を振り抜き、ファーサイドに自身W杯初得点となる先制ゴールを突き刺した。

 さらに日本は後半7分、ゴール正面でセカンドボールを拾ったMF香川真司がタメを作ると乾にパス。フリーの乾は狙いすました右足ミドルをゴール右隅に突き刺し、リードを2点に広げた。しかし、ベルギーも後半24分にDFヤン・フェルトンゲンの一撃で1点を返すと、途中出場のMFマルアン・フェライニのヘディング弾で同点に追いつく。そして、後半アディショナルタイムにドラマが生まれた。

 MF本田圭佑の左コーナーキックを難なくキャッチしたベルギーGKティボー・クルトワのスローイングから高速カウンターが発動。MFケビン・デ・ブライネがドリブルで持ち込み、右サイドを駆け上がったDFトーマス・ムニエが中央にグラウンダーのクロス。ゴール正面に飛び込んだFWロメル・ルカクがフィニッシュするかと思われたが意表をつくスルー、最後は飛び込んできたMFナセル・シャドリが値千金の逆転弾を決めた。直後にタイムアップの笛が鳴り、ベルギーが3-2と鮮やかな逆転勝利を収めた。

 クルトワがボールをキャッチしてから日本のネットを揺らすまで、わずか14秒。ベルギーの完璧な高速カウンターは世界中で話題となり、健闘した日本にも惜しみない賛辞が送られた。

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