遠藤航&伊藤洋輝、低迷シュツットガルトに光明 残留争いへの“ポジティブな材料”とは?

シュツットガルトのDF伊藤洋輝と日本代表MF遠藤航【写真:Getty Images】
シュツットガルトのDF伊藤洋輝と日本代表MF遠藤航【写真:Getty Images】

【ドイツ発コラム】16位に沈むシュツットガルト、大逆転勝利で好感触

 日本代表MF遠藤航、DF伊藤洋輝がプレーするドイツ1部シュツットガルトが徐々に調子を取り戻している。ボルシアMGとの第25節を0-2から3-2の大逆転勝利がもたらしたものは大きい。

 左サイドバック(SB)のボウナ・ソサがボルシアMG戦後に語った。

「俺たちはVfBシュツットガルト。最後の最後まで戦い続ける。自分たちの全力を出し尽くし続ける」

 その言葉どおり、日本代表MF原口元気とMF遠藤渓太が所属するウニオン・ベルリンとの翌第26節でも相手に1点を許しながら、諦めることなく戦い続け、試合終了間際にソサのクロスをオーストリア代表FWサシャ・カライジッチが流し込んだ同点ゴールで勝ち点1を手にした。

 現在、降格プレーオフの16位に沈むシュツットガルトだが、ペジェグリーノ・マテラッツォ監督は「チームは生きている。ここ最近の試合を見たらそのことは分かるはずだ。まだ10試合もあるんだ。1勝したらすべてを変えることができる」とボルシアMG戦後の記者会見で落ち着いた声で話し、これからの試合に向けて「プレッシャーや不安とどう向き合うかはいつでも大事なテーマ。選手はプレッシャーを力にすることができるのを見せてくれた」とチームへの信頼を口にしていた。互いにやるべきことがこれまで以上に明確になってきている印象を感じる。

 光明が見えてきたのは間違いない。順位を上げることにも成功した。だが、必死なのはシュツットガルトだけではない。残留を争うライバルチームもそれぞれに懸命なのだから。

 それだけにシュツットガルトは今後も粘り強く勝ち点を積み重ね続けることが求められる。ボルシアMG戦の後半のようなパフォーマンスが一過性なものではなく、コンスタントに引き出せるようにチャレンジし続けなければならない。

 そのためには、まず守備の安定は欠かせない。マテラッツォ監督はボルシアMG戦後に次のように分析していた。

「失点シーンでは別の守り方をすることもできたのが1つ。あと後半2-2となったあと、少しの段階で、相手ボール保持者に上手くプレッシャーをかけられず、ハーフスペースがぽっかり空いてしまうことがあった。プレスにいかない局面ではハーフスペースはしっかりと閉ざされていなければならない」

中野吉之伴

なかの・きちのすけ/1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで、さまざまなレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス取得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、16-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで精力的に活動している。

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