チェルシー、ロシアオーナー資産凍結の緊急事態 制裁下で快勝も指揮官が吐露「動揺はあった」

チェルシーのトーマス・トゥヘル監督【写真:AP】
チェルシーのトーマス・トゥヘル監督【写真:AP】

ロシア制裁の一環としてチェルシーオーナー・アブラモビッチ氏の資産も凍結

 イングランド1部チェルシーは、現地時間3月10日のプレミアリーグ第30節でノリッジ・シティと対戦。同日には、クラブの売却に向けて動いているオーナーのロマン・アブラモビッチ氏が、ウクライナ侵攻に対するロシア制裁の一環として資産が凍結される緊急事態に陥ったが3-1で勝利した。試合後、トーマス・トゥヘル監督は通常のルーティーンをこなすことが助けになったことを明かしている。英メディア「フットボール・ロンドン」が報じた。

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 ロシアのウクライナ進攻が続くなか、英外務省はアブラモビッチ氏らロシア人富裕層に資産の完全凍結などの処分を下した。この決定により、アブラモビッチ氏がクラブを売却できなくなっただけでなく、チェルシーも今シーズン限りで契約が満了する選手たちとの契約延長や新選手の補強もできなくなったほか、チケットやグッズの新規販売も停止された。

 試合に集中するのが難しい状況下と思われたが、チェルシーは前半3分にMFメイソン・マウントのコーナーキックからDFトレヴォ・チャロバーがヘディングで先制点を決める。その後も、前半15分にはマウントが強烈なシュートをゴール右上隅に決め、リードを2点に広げた。後半にはPKで1点を返されるものの、アディショナルタイムにはMFカイ・ハフェルツが追加点を決め、3-1で勝利してリーグ戦の連勝を4に伸ばした。

 試合後、トゥヘル監督は「奇妙な夜とは感じなかった。計画されたスケジュールがあることで助けられる。最近、私たちは試合日に到着することにしている。みんなが慣れているリズムであり、安全だと感じることができる。ホテルに到着して、昼食を一緒に取り、休憩を挟んでから試合前の食事を取る。そして、戦術ミーティング、セットプレーのミーティングをして、試合に向かう。試合のモードに入る助けになる。もちろん、動揺はあった。制裁により、別のレベルの動揺がね。私たちはそれを感じたし、選手たちもその話をして、気になっていた。でも、私たちはそれを受け入れたんだ」と、試合に臨むまでの過程を説明した。

 チェルシーは収入がなくなることで、一部では今後の勝ち点剥奪の可能性も報じられている。リーグ戦4連勝のチェルシーだが、ドイツ代表DFアントニオ・リュディガーやスペイン代表DFセサル・アスピリクエタをはじめ、今季限りで契約満了を迎える選手も多く、まだまだ混乱は続くこととなりそうだ。

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