「凄いの見つけたからすぐ獲れ」 闘莉王の“浦和移籍劇”、大恩人が回想「衝撃を受けた」

浦和時代の田中マルクス闘莉王氏【写真:Getty Images】
浦和時代の田中マルクス闘莉王氏【写真:Getty Images】

浦和レッズの元社長・犬飼基昭氏が「闘莉王TV」にゲスト出演

 浦和レッズの元社長で、第11代目日本サッカー協会会長の犬飼基昭氏が原石時代の日本サッカー史上屈指の超攻撃的DFを発掘した衝撃秘話を公開している。

 レッズを黄金時代に導いた敏腕経営者としても有名な犬飼氏は田中マルクス闘莉王氏の公式YouTubeチャンネル「闘莉王TV」にゲストとして登場。「闘莉王がなぜレッズに来たのか知ってもらおうかな」と秘話を披露した。

 2002年当時、犬飼氏は起業したかつての同僚に会うために水戸に初めて出向いたという。そこでJ2水戸の試合を観戦した際に、「衝撃を受けた」と振り返る。

「土のグラウンドで、大声出して、ぐちゃぐちゃの中で1人で戦っている選手がいる。圧倒的なポテンシャルの塊」と犬飼氏は広島から当時期限付き移籍でJ2水戸へ武者修行中の闘莉王を見出すと、動きは早かった。

「その場でレッズの強化部長に電話して、水戸で凄いの見つけたからすぐ獲れと」とその場で獲得を指示したという。

「対人も強かったが、最後尾からセンターフォワードにパスが出せる。1試合で何本も出していた。こういう選手がいないとダメ」と犬飼氏。当時から前線にスルーパスを狙える精度を誇った闘莉王氏のパサーとしての能力を高く評価していたという。

「それを評価してくれたのは嬉しかった。僕は(当時)レンタルでまだ外国人選手。帰化していない時期だった」

 日本国籍を取得前でブラジル人プレーヤーだった闘莉王氏。日本国籍を取得後、アテネ五輪、JリーグMVP、日本代表、DF史上初の100ゴールを記録する階段を駆け上った。キャリアにとって起爆剤となった浦和移籍を実現できた大恩人の言葉に感激の様子だった。

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