FC東京の大物ルーキー・松木玖生、堂々“プロデビュー” 18歳逸材のプレーをスペイン人監督はどう見た?

高卒ルーキー・松木玖生が開幕戦で早速先発【写真:Getty Images】
高卒ルーキー・松木玖生が開幕戦で早速先発【写真:Getty Images】

王者・川崎とのJ開幕戦でスタメンプロデビュー、正確なパス&シュートでチャンスに関与

 2022年シーズンのJ1リーグは2月18日、川崎フロンターレ対FC東京の“多摩川クラシコ”で開幕し、FC東京の大物高卒ルーキーMF松木玖生が、いきなり先発に名を連ねた。後半途中交代するまでの間、正確なパス、シュートでチャンスに絡んだ18歳ルーキーの堂々たる働きぶりに、今季から就任したスペイン人のアルベル・プッチ・オルトネダ新監督は合格点を与えた。

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 昨季王者・川崎との開幕戦という注目カードに、アルベル監督は今春に青森山田高校を卒業する松木をスタメンに抜擢した。ポジションは4-3-3の右インサイドハーフ。「緊張はなかった」というプロデビュー戦で、ポゼッションスタイルのチーム戦術へ難なくフィットし、正確なパスでチャンスに絡んでみせた。

 前半23分、FW永井謙佑とのパス交換から最初のチャンスメイク。FWレアンドロのシュートは、川崎GKチョン・ソンリョンの好守に阻まれたが、味方とのスムーズな連係プレーを機能させると、その5分後には積極的にゴールを狙う。永井の左クロスへ味方が反応し、中央へこぼれたボールに対し左足を一閃。ゴールへ一直線に飛んだシュートはGKチョン・ソンリョンの正面をつく格好となったが、強烈シュートで見せ場を作った。

 攻撃だけではなく、球際では力強い守備でも応戦。試合には敗れたが、高卒ルーキーとはとても思えないその堂々たるプレーぶりで、この試合を通してインパクトを残した。試合後、自らのパフォーマンスについて、松木は「球際、フィジカルは負けていなかった」と公言。「決め切るところだったり、ボールを失うところが多かったので、得点を決められるようなインサイドハーフになっていきたい」と、課題を踏まえつつ今後の成長を見据えた。

 一方、松木をスタメンへ抜擢したアルベル監督の評価はどうか。現時点でのチームの完成度について「20パーセントに満たない」と語った指揮官だったが、チーム立ち上げから限られた準備期間のなか、川崎相手に一歩も引かない戦いを演じた選手たちを称賛。18歳の松木に対しても、「彼のプレーには満足している。称えたい。遠くない将来、日本サッカーに喜びを与えてくれる選手に成長してくれると期待したい」と、賛辞を送った。

 周囲から注目を浴びながら、プロデビュー戦を飾った松木。「最後の質はまだまだ。リーグを通して成長していきたい」と誓った18歳ルーキーは、今後どれほどの活躍を見せるのか。その期待を抱かせるプレーを、少なからず川崎戦では見せてくれた。

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