「日本の現状は楽観視できない」 サウジ撃破の森保J、元日本代表DFが指摘する課題とは?
【栗原勇蔵の目】W杯予選4戦連発をマークした伊東のミドルは「ワールドクラス」
森保一監督率いる日本代表は、2月1日にホームで行われたカタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第8節でグループ首位のサウジアラビア相手に2-0で勝利した。「10番」を背負うFW南野拓実(リバプール)、FW伊東純也(ヘンク)のゴール、DF長友佑都(FC東京)の奮闘などがあったなか、W杯最終予選経験者の元日本代表DF栗原勇蔵氏は、「今日の水準が求められているもの」と評価した。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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日本は1月27日に行われた最終予選第7節中国戦(2-0)と同じメンバー11人を起用。両チームが序盤から球際で激しいデュエルを展開するなか、前半32分に右サイドを抜け出した伊東がクロスを送ると、中央でFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)がスルーし、こぼれ球を拾った南野が左足でゴールを決めた。
さらに後半5分、相手ペナルティーエリア手前でボールを拾った伊東が、右足を一閃。強烈な一撃がゴール左上へ突き刺さり、最終予選4試合連続ゴールで追加点を奪った。栗原氏はゴールを決めたアタッカー2人について、このように語る。
「伊東は今とにかく乗っているし、ミドルもワールドクラスでした。チャンスを作るのもほとんど彼だし、1人だけ別次元のように感じました。南野は、ゴールの時のあの落ち着きを含めてさすが。サイドに張るのではなく、ペナルティーエリアにいるから彼が生きる。攻撃の形はどうしても伊東中心。振り返ると、南野はチャンスメイクできてないので、点を取ることで存在意義が出てくる」
日本はシュート数で8対2と上回ったが、ポゼッション率は40.3%対59.7%とボールを握られる時間も長かった。栗原氏は「サウジはいいチームだった」と認めつつ、中盤3枚とDF谷口彰悟(川崎フロンターレ)、DF板倉滉(シャルケ)ら最終ラインの対応を「(縦に)入ってくるボールに対する潰しとか、激しくチェックに行っていて、気持ちが全然違うと感じました」と評価する。