ACミラン幹部が欧州CL出場権に関して“特別枠”の設置を要望 「重要なクラブが置き去りにされている」

 

ビッグクラブ向けの特別枠設置を要望

 セリエA3位のチームがプレーオフに回る現状がすでにワイルドカードシステムと酷似しているために、ガンディーニ氏が要求しているのはビッグクラブ向けの特別枠だろう。

「イタリアではユベントス、ミラン、インテル、ローマ、ナポリ、フィオレンティーナ、ラツィオが3位進出を巡り戦っている。イングランドではマンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナル、トットナム、リバプールが4位を争っている。毎年1、2クラブは欧州リーグに回り、欧州のカップ戦に出られないクラブも出てくる」と同氏。

 クラブの財政事情からセリエAの競争力低下は誰の目にも顕著な問題だが、ガンディーニ氏はイタリア国内リーグ戦の熾烈さを強調。豊富な資金力を背景に中位のクラブも積極補強を展開するイングランドと同じ視点に立ち、特権を要求している。

「現在(CLは)32クラブで争われることになった。毎年、無名のクラブが準々決勝に躍進する。それはフットボールにとっていいことだが、反面で歴史と規模の大きな重要なクラブが置き去りにされていることも事実だ」

 ミランサイドの都合を並び立てた感のあるガンディーニ氏。UEFA側は当然却下の姿勢を見せているという。今季、日本代表MF本田圭佑が公式戦6試合4得点2アシストと活躍するなどで、国内リーグで上り調子のミランは、欧州CLを制した頃の世界トップレベルの競争力を取り戻せるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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