“ループ予告”PK失敗のイタリア代表FWが失意と傷心の謝罪 「僕は何者でもないまま帰っていく」

ドイツ戦のPK戦4人目で登場したペッレ ノイアーを“挑発”もキックミス

 欧州選手権(EURO)準々決勝ドイツ戦のPK戦で4人目のキッカーとして登場し、失敗したイタリア代表FWグラツィアーノ・ペッレが、自身のミスを謝罪している。イタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」の取材に対し、「応援してくれた人や、すべてのイタリア人に謝りたい」と語った。

 試合は120分の激闘を1-1の同点で終え、PK戦に突入した。先攻のイタリアは3人目を終えて2-1とリードした状況で4人目を迎え、ペッレがペナルティースポットに向かう。ボールの前に立ったペッレは突如ノイアーを見ながら蹴る方向を指差した後、手でループシュートを打つと予告するようなジェスチャーを示した。しかしシュートは当たり損ねになり、ゴール左の枠外へと転がっていった。ペッレはこの行動の真意を、こう説明している。

「誰かを攻撃したり、挑発するような意図はなかったんだ。ただ、ノイアーを動かせないように駆け引きをしたかっただけなんだ。ただ、残念ながら集中していたノイアーは見ていなかったみたいだけど。ノイアーはPK戦の後に、僕のことを『君は素晴らしい選手だ』と言ってくれたし、ミュラーなど他の選手も声をかけてくれた。それでも、僕がPKを失敗したのは事実だ。応援してくれた人や、すべてのイタリア人に謝りたい」

 さまざまなジェスチャーを示したのは、あくまでもノイアーに駆け引きを仕掛けるためだったと、ペッレは語っている。しかし、それもまた現在の世界最高GKと言われるノイアーの威圧感に屈した結果だったのだろうか。キックの結果は不本意なものに終わり、イタリア国民への謝罪を口にした。

 

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