EUROを席巻するイタリアの“進化版カテナチオ” 相手を自陣PA内に侵入させない鉄壁の守備

約2倍の差があったシュート精度

 「カテナチオ」と呼ばれる、鉄壁の守備を誇るイタリアの「閂(かんぬき)」は、限りなくゴールに近かった。しかし相手がシュートをする際に守備の人数を増やし、体を投げ出すプレーに加え、ペナルティーエリアでプレーする機会自体を著しく制限している今大会のイタリアの守備は、「Nuovo Catenaccio(最新のカテナチオ)」と言えるかもしれない。イタリアのスタイルをデータから見ていこう。

 

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イタリア、スペインのシュート関連のデータ

 

 まずは、シュートを中心にした攻撃のデータを、守備の視点から見てみたい。イタリアのシュート精度とスペインのシュート精度を比較すると77.8%対41.7%と大きく異なる。ペナルティーエリア内でのシュートの比率もイタリアの73%に対して、スペインは43%だ。ペナルティーエリア内でシュートされ枠に飛んだのはイタリア88%、スペイン33%だった。これはシュート技術の差ではなく、そのエリア(ペナルティーエリア内)におけるイタリアの守備力の高さを示している。

 

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