EUROを席巻するイタリアの“進化版カテナチオ” 相手を自陣PA内に侵入させない鉄壁の守備

中央の攻撃が3割以下だったスペイン

 一方、これを攻撃面で分析するとイタリアのシュート精度、攻撃の効率性が目立つ。攻撃の効率性を、枠内シュート1本を打つために何本のパスをつないだかというデータで見てみたい。イタリアの55本(387本÷7本)に対して、スペインはちょうど倍の110本(553本÷5本)だ。

 

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イタリア、スペインのパス関連のデータ

 

 この日のスペインのパス数553本は、約700本のパスを回して圧倒したチェコ戦と比較すれば少ない方だが、それでもポゼッション率は60%弱だ。パスを回しているエリアを見ても相手陣内が66%、アタッキングサードが37%と相手陣内の深いところでプレーができている。イタリアの中央を避けてサイドに起点を置いたのが分かるデータが、オープンプレーのクロスだ。イタリアの8本に対してスペインは21本だ。イタリアが効率良くボールを運ぶために、中央のルートを使ったことが分かる。一方のスペインは、イタリアの中央の強さを避けて外から中への侵入を試みた。

 その傾向は、次のデータでも表れている。

 

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イタリア、スペインの敵陣プレーエリア比率

 

 イタリアは40%を超える攻撃が中央からだったのに対し、スペインは26%だ。ロングパスの比率がチェコ戦の5.5%から、約2倍の10.5%に増加した点も見逃せない。細かくパスを回して崩すスペインのスタイルが通用せず、長めのボールを放り込むシーンが増えてしまっていた。

 

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