「酷いスタートを切ったが…」 英国人記者、辛勝の日本代表の”いい兆し”を指摘「森保監督は安堵していることだろう」

彼が快適にプレーしていたことは何の驚きもない

 森保監督は、引き続き田中碧と守田英正を、遠藤航とともに中盤で起用した。先月のオーストラリア戦での采配がいかにポジティブだったかを強調している。

 田中はこの試合ではチームの心臓部でダイナミズムをもたらした。それと同時に右サイドの山根視来は酒井宏樹の代役としての価値を証明した。チームは川崎フロンターレ色が濃くなっただけに、彼が快適にプレーしていたことは何の驚きもないだろう。

 久保建英などのキープレーヤーが欠場し、ヨーロッパから合流が遅れたメンバーもいたにもかかわらず日本が勝ち点3を獲得できたのは、森保ジャパンがこの予選の段階でようやく軌道に乗り始めたいい兆しなのかもしれない。火曜日にマスカットで行われるオマーン戦がより重要なテストとなる。

 ハノイで勝ち点3を獲得し、同日の試合でサウジアラビアとオーストラリア、オマーンと中国が引き分けに終わったことは、日本にとって良い夜だったと言えるだろう。これでサムライブルーは、出場権を自動的に獲得できる2位まで勝ち点1差まで縮めることができた。

 酷いスタートを切った今予選だが、森保監督もひとまず胸をなで下ろしたに違いない。

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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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