佳境のJ1残留争い、完全な“崖っぷち”の3チームは? 条件次第で次節“降格決定”も

降格争いの行方に注目(写真はイメージです)【写真:小林 靖】
降格争いの行方に注目(写真はイメージです)【写真:小林 靖】

J1残留争いを展望、監督交代の清水は“意地のドロー”

 熾烈なJ1残留争いもクライマックスが近づき、11月のインターナショナル・マッチウィークによる中断前のラストゲームで、3チームが崖っぷちに追い込まれる結果になった。

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 新型コロナウイルスの感染拡大とその影響を受け、昨季のJ1は降格チームがなく、J2からは2チームが昇格して今季は20チームで戦っている。その結果、今季は例年よりも1チーム多い4チームが降格する。その争いは、ほぼ6チームに絞られて残留できる2つのイスを競っている。6日と7日の分散開催となった第35節では、2節連続で勝利チームのない結果となり、残り試合数が減ることで下位チームの立場がどんどん厳しくなってきた。

 まずは6日に、16位の清水エスパルス(勝ち点32)が北海道コンサドーレ札幌と対戦した。前節の終了後にミゲル・アンヘル・ロティーナ監督を解任して平岡宏章コーチが後任として内部昇格してわずかに2日での試合は、先制したものの後半4分までに逆転を許し、1-2のビハインドで試合は終盤へ。それでも清水はホームでの意地を見せるかのように残り10分を切って途中出場のMF滝裕太が同点ゴールを奪い、2-2の引き分けに持ち込んで貴重な勝ち点1を手にした。

 一方、降格圏内で最上位、17位の徳島ヴォルティス(勝ち点30)は3位のヴィッセル神戸と対戦。来季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を争うモチベーションも十分な強敵に対して好ゲームこそ展開したが、後半12分にFW大迫勇也に決められた1ゴールを最後まで取り返すことができずに0-1で敗戦。じわじわと上位に引き離される苦しい展開になっている。

 そして7日には、15位の湘南ベルマーレ(勝ち点32)がホームにサンフレッチェ広島を迎えて0-0の引き分け。状況的には勝ち点1も貴重なものだが、試合内容を見れば前半のうちに広島が退場者を出したこともあり攻め続け、公式記録でシュート数が24本と2本という完全な優勢だっただけに、むしろ勝ち点2を失った感覚が強い。得失点差で非常に優位にあるとはいえ、もったいない1日になった。

 こうして上位が足踏みをする中で差を詰めたかった18位の大分トリニータ(勝ち点28)だったが、ガンバ大阪と対戦したゲームは2度にわたって先手を取りながら相手FWパトリックにハットトリックを許して2-3で競り負けた。J1屈指の個人能力を持つブラジル人FWを抑えきれなかったことで痛恨の敗戦になった。

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