EURO最終節各組の決勝T進出条件は…消化試合が皆無の“3位抜け”の妙

ベルギー、ポルトガルは敗戦だと窮地へ

 グループEで2連勝のイタリアは、他カードの結果により最終のアイルランド戦で敗戦しても1位通過が決まっている。勝ち点3のベルギーはスウェーデン戦の引き分け以上で2位通過が決まるが、敗戦した上でアイルランドが勝利した場合は最下位転落という危険な状況になる。勝ち点1のスウェーデンは勝利がほぼ絶対条件だが、同じく勝ち点1のアイルランドとともに勝利して勝ち点4で並んだ場合は直接対決で引き分けのため得失点差などの勝負となる。

 そして混戦のグループFは、勝ち点4で首位のハンガリーが最終のポルトガル戦に引き分け以上で2位以内が決まる。現在勝ち点1のオーストリアに勝利しているため、敗れても4位の可能性はない。勝ち点2で並ぶポルトガルとアイスランドは、互いに最終戦で勝利すれば2位以上が確定。引き分ければ3位になる可能性が高く、敗れれば4位になる危険性を秘めている。この両国は直接対決が引き分けのため、同じ結果の場合は得失点差などの勝負になる。

 3位でも通過の可能性が残るレギュレーションになったため、敗退が決定しているのはウクライナのみと消化試合のない見どころ十分のグループ最終戦になる。3位通過のボーダーラインは読みづらいが、勝ち点3と4の間には大きな差が出る可能性が高い。そうした意味では、大会日程の後半に組み込まれているグループEとFのチームは、状況が見えた上での戦いという点で有利に働く可能性もあるだろう。

 伝統国が順当に有利な状況を築き上げている中で、エースのクリスティアーノ・ロナウドによるPK失敗などで2戦連続ドローに終わったポルトガルが最も危険な状況にある。天国と地獄の生まれる最終戦の結果は、どのようなものになるだろうか。

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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