長友が欧州ELカラバフ戦で奮闘 カリアリ戦の退場処分の汚名を返上

「いまやれることをやりたい」

 大役を任されながら退場という結末に終わった長友だが、チームミーティングでは意見を交換しあったという。
「プレスかけるところと、かけないところを、はっきり判断しないといけない。高い位置で前線の選手はボールをとりたいとプレスをかけても、ディフェンスの選手は後ろで奪いたいからギャップが中盤にできてしまう。そこの話し合いはしました。僕が退場した後、一人少ないにもかかわらず、前からボールを取りにいこうとしていた。ちょっとギャップが生まれたかなと思います」
 カリアリ戦では一対一での対応で後れを取るなど、らしくない姿を見せた。「体調が上がっていないのか」という質問に対し、長友は「コンデイションはいいです。走れているし、全然大丈夫ですよ。いいトレーニングもできている。個人としても、すべての試合で、最高のパフォーマンスをするっていうのは、それはなかなか難しい。こういう時こそ、しっかりと、厳しいトレーニングに励んで、自分自身しっかりと追いこんでやっていきたいなと思います」と答えた。
 主将の重責がプレーに影響したのだろうか。イタリアメディアには主将の精神的なプレッシャーに耐えられないのでは、という指摘もあった。
「最初のころはプレッシャーがあったが、今は大きな重圧を背負っているということはない。退場で、みなさんそう思ったのかもしれないですけど、自分の中では落ち着いているつもり。チームに迷惑かけたし、そこはしっかり反省しなければならない。反省していますけど、過去を振り返っても結局、僕が退場した事実っていうのは変わらない。とにかく、今やれることをしっかりやるしかない」
 退場でチームに迷惑をかけた過去は消えない。チームへの借りはプレーで返すしかない。長友は強靱な精神力で名誉挽回の道を走り出した。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング