鈴木優磨、なぜ招集しない? 豪州記者が森保監督の手腕に疑問「サポーターは幸せなのか」

攻撃性や魅力の乏しいサッカーでW杯出場を目指し、満足してしまうのか

 中盤の枚数を増やして、チームは確かに安定した。田中碧は素晴らしいプレーを見せたが、それでも不振の相手にホームの観衆のサポートを受けながら、なんとか勝ったという現実は変わらない。

 虎は縞模様を変えられない、という言い伝えがあります。人間の本質は変わらないということですが、森保監督もまさにそう。サンフレッチェ広島時代もそうでしたが、これが彼の哲学で、安全を求める本質が一貫している。

 これは日本サッカー協会(JFA)の問題です。攻撃性や魅力の乏しいサッカーでW杯本大会出場を目指し、それに満足してしまうのか。あるいはW杯で初の8強以上を目指すのか。日本のサポーターが現状で幸せなのか、鑑みる必要があると思います。

 2勝のうち、1勝は幸運の産物。日本の過去3戦と比較して、インテンシティーの部分は向上しましたが、安全第一のフィロソフィーはにじんでいます。

 フットボールはその国の社会を映す鏡だと思います。日本の社会と言えば、個人的にはエキサイティングで、みんなエンターテインメントや楽しいことが好き。それなのに、今の日本代表のイメージと言えば安全第一で、規律や組織、戦術的にいかにコントロールされているのか。

 監督続投を明言した田嶋幸三会長ですが、個人的にはこの時点で森保監督を更迭して、外国人監督を招聘してもいい。攻撃的なフィロソフィーやメンタリティの持ち主。選手と友人である必要はない。冷静にベストなチョイスするために、選手との関係値を作らないタイプでもいいでしょう。最も重要な部分はピッチ上で何を表現するか、なのですから。
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(スコット・マッキンタイヤー / Scott McIntyre)



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スコット・マッキンタイヤー

東京在住のオーストラリア人ジャーナリスト。15年以上にわたってアジアサッカー界に身を置き、ワールドカップ4大会、アジアカップ5大会を取材。50カ国以上での取材経験を持ち、サッカー界の様々な事象に鋭く切り込む。

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