「自分が引っ張らなければ」 セビージャも狙う実力者、清武が絶大な連動性を武器にポスト本田に名乗り

ブルガリア戦でゴールに絡みまくる好調さ「いい感覚できた」

 日本代表MF清武弘嗣(ハノーバー)は3日のブルガリア戦で先発し、セレッソ大阪時代に連携を組んだMF香川真司(ドルトムント)との流麗な連携を見せた。1アシストなどの活躍で、故障で欠場したACミランMF本田圭佑に代わるエース候補として強烈なインパクトを残した。

 日本は開始4分にFW岡崎慎司(レスター・シティ)が決めた電光石火のヘディング弾を皮切りに、香川の2得点とDF吉田麻也(サウサンプトン)のゴールにより前半4点リードで折り返した。さらに、後半に入ると、右サイドを抜けだした清武のラストパスから吉田が追加点を奪った。香川、清武、そして、岡崎の華麗な連動に、長友佑都(インテル)、酒井宏樹(ハノーバー)のサイドバックも緊密な関係性を保ち、日本得意のパスワークは華麗な花を咲かせた。前半は怒涛の4ゴールでブルガリアを圧倒した。

 所属するハノーバーでは今季リーグ戦最下位に終わり、2部降格という屈辱を味わった清武だが本人がこだわりを持つトップ下のポジションを確保した。負傷での長期欠場はあったが、21試合で5得点6アシストを記録。マン・オブ・ザ・マッチを自己最多タイの5度も獲得するなど獅子奮迅の活躍を見せた。UEFA欧州リーグ3連覇中のスペイン強豪セビージャが10億円の移籍金で獲得に乗り出すと報じられるスター候補は、この日は左サイドで先発した。香川らと好連係を見せるなど普段と違うポジションでも手応えを掴んでいた。

「サイドを久々にやって自分的にはすごい疲れた。運動量がすごく多かったので、久々に(サイドを)やってトップ下と違う感覚もまた味わいました。いい感覚で来たと思う。1試合を通して見れば、70分間(出場)だったのでゴールが欲しかったなあというくらいです」

 代表では長く1歳年上の香川の控えという時期もあり、トップ下を争うライバルとも捉えられてきた。しかし、26歳の司令塔はそうした流動的な立場からの脱却を狙っている。

「いつまでもアピール、アピールっていうよりは自分が引っ張っていかなければいけないという立ち位置、年齢だし、そういう意味で今日はすごく気合が入っていました」

 

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